【MLB】肉体が“悲鳴”をあげた満身創痍の大谷翔平 「何があっても続けるべき」元同僚がかつて贈った二刀流挑戦へのエール

 

【MLB】肉体が“悲鳴”をあげた満身創痍の大谷翔平 「何があっても続けるべき」元同僚がかつて贈った二刀流挑戦へのエール
ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平 (C) Getty Images

ロサンゼルス・エンゼルス大谷翔平は23日(日本時間24日)、本拠地で行われたシンシナティ・レッズ戦のダブルヘッダー第1試合に「2番DH・投手」で先発登板。初回の第1打席に今季44号本塁打を放つも、「腕の疲労」を訴え2回裏に途中交代した。

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■同僚・ウォルシュは“二刀流”挑戦を断念

この日は今季23度目の先発マウンドに上がった大谷。疲労を考慮しローテーションを変更、9日(同10日)以来の登板となったが、2回表に3人目の打者を迎えたところで緊急降板した。

大谷は6月・7月と連続で月間MVPを獲得。8月も出場を続けていたが、決して順風満帆だったわけではない。7月28日(同29日)には両脚のけいれんで途中交代、4日の登板時には右指のけいれんで4回59球で途中降板するなど、頑強な肉体が悲鳴をあげていた。

現在エンゼルス傘下のマイナーに所属するジャレッド・ウォルシュは、かつて二刀流を志したひとり。同僚となった大谷の姿を見て「(自分では)肉体的な厳しさに耐えられない」と悟り、二刀流挑戦を断念したと地元「ロサンゼルス・タイムズ」に語っている。

また、2022年に大谷の同僚となったマイケル・ローレンゼンシンシナティ・レッズ時代に投手と外野手で活躍。13年に1巡目でレッズ入団後、投打でのプレーを訴え続けたが希望が通ることはなく、大谷の渡米が転機で二刀流への道が開けたそうだ。

投打でのプレーは故障のリスクが高く、当然チームからも敬遠される。ローレンゼンもナ・リーグにDHがなかった19年に105試合で打席に立つも、20年21年はそれぞれ1打席のみでリリーフ投手に専念せざるを得なくなっている。デトロイト・タイガース移籍で迎えた今季開幕前も二刀流に意欲を見せていたが、野手としての出場は叶っていない。

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大谷は圧倒的なパフォーマンスで懸念を吹き飛ばしてきたが、今後は周囲の見る目も変わってくる。大谷のおかげで人生が変わったと話すローレンゼンは、かつての取材に対し「これから何があっても二刀流を続けていくべき」と、力強く背中を後押ししていた。

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文●SPREAD編集部