米紙『ニューヨーク・ポスト』のジョン・ヘイマン記者が8月31日(日本時間1日)、ヤンキース、メッツのニューヨーク2球団に関する記事を公開。
今季低迷し、来季へ向けて立て直しを図る両チームが狙うべきフリーエージェント(FA)選手、「トップ9」を紹介。1位には右肘じん帯損傷を負ったにもかかわらず、大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)を挙げた。
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■「ヤンキースとメッツには補強が必要」
ヘイマン氏は「メッツ、ヤンキースが再建のために狙うべきトップのFA選手」と題して、記事を公開。球界きっての名物記者がトップに推したのは、やはり大谷だった。
「ヤンキースとメッツには補強が必要だ」と訴えた上で、今オフのFA市場については「堅実なクラスの投手が揃っている」とした。そして「もちろん、リストのトップに立つのは驚異の二刀流、ショウヘイ・オオタニだ。しばらく投球ができないとしても……」と記し、じん帯を損傷したにもかかわらず、大谷を1位に推した。
「右肘のじん帯を損傷した後でも、彼の次期契約に関しては、まだ総額5億ドル(約728億円)を想定している」とした同記者。「彼は2023年の野球界で最高の打者だ。偉大なプレーの半分(投球)は、しばらく待つ必要があるかもしれないが、ある球団幹部が話したように“ショウヘイ・オオタニは依然としてショウヘイ・オオタニだ”」と伝え、立て直しが迫られるニューヨーク2球団に獲得を薦めた。
■「10チームが視察」3位に山本由伸
また、獲得レースの競合相手として、ロサンゼルス・ドジャース、サンディエゴ・パドレス、サンフランシスコ・ジャイアンツ、シアトル・マリナーズ、シカゴ・カブス、テキサス・レンジャーズ、そして現在所属のエンゼルスの名前を挙げた。
2位にはカブスの長距離砲コディ・ベリンジャーが続き、3位にはポスティングシステム(入札制度)でのメジャー移籍が有力視されているオリックス・バファローズの山本由伸を指名した。
「メッツやヤンキースを含む10チームのスカウトが、最近の無失点投球を視察した。この右腕は落ち着いたマウンドさばきと高い運動能力で知られ、2年連続でMVPに輝いている。オオタニとの再契約に注力しているエンゼルスを除き、ほとんどの大市場のチームが彼に興味を示している」と指摘した。
トップ3に続いたのは、4位フリオ・ウリアス(ドジャース)、5位ブレイク・スネル(パドレス)の両左腕。6位にはトロント・ブルージェイズの三塁手マット・チャップマンが入り、7位フィラデルフィア・フィリーズの右腕アーロン・ノラ、8位パドレスの守護神ジョシュ・ヘイダー、9位レンジャーズの左腕ジョーダン・モンゴメリーとなった。
ヘイマン記者が挙げた「FA選手トップ9」のうち、二刀流・大谷を除くと打者はベリンジャーとチャップマンの2人だけ。今オフのFA市場は、投手陣に人気が集まりそうだ。
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文●SPREAD編集部