昨年“タイガ”ドラマの主役は、自身の「61」を超えるタイガチャージで2年連続地元優勝を飾れるか

 

昨年“タイガ”ドラマの主役は、自身の「61」を超えるタイガチャージで2年連続地元優勝を飾れるか
蝉川泰果(C)Getty Images

男子ゴルフツアーの第18戦「パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ」が、小野東洋ゴルフ倶楽部(兵庫県/7113ヤード、パー72)で、21日に開幕する。

本大会には昨年アマチュア優勝を果たした蟬川泰果や、昨年プロデビュー戦となった中島啓太、現在賞金ランキング2位の金谷拓実などが出場を予定している。

昨年の覇者である蟬川は、今季関西オープンでプロ初優勝を達成したものの、その後は思うようなプレーができていない。

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■タイガドラマの再現なるか

蟬川の武器はドライバーとアグレッシブさ。昨年優勝した際も、第3ラウンドで1イーグル、9バーディ、ノーボギーという大会新記録の61でホールアウトし、33位タイから1位タイへ。その勢いのまま優勝へ繋げていた。

プロ初優勝の舞台となった関西オープンでも積極的なプレーを見せた。第3ラウンドでは64でホールアウトし、ムービングデーに12位タイから単独首位まで順位を上げると、第4ラウンドは1人独走。2位に4打差をつける圧勝となった。

関西オープンからミズノオープンまでは、優勝を狙える位置でのプレーが続いていたが、日本ゴルフツアー選手権以降はトップ10にすら入れない試合が続く。その後は日本プロゴルフ選手権と横浜ミナトチャンピオンシップで2試合連続2位と調子を取り戻しつつあったが、SansanKBCオーガスタではプロ初の予選落ち。気がつけば賞金ランキング(国内のみ)上位4人の中で唯一の1勝止まりとなっている。

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蟬川のスタッツを見ると、メルセデス・ベンツトータルポイントランキング1位という実績から分かる通り、全ての項目において優れた結果を残している。しかし、蟬川のアグレッシブさが裏目に出てしまい、それが決め手を欠く要因になっている可能性も高い。2位となった横浜ミナトチャンピオンシップの第4ラウンドでは、優勝を争う中島に差をつけようと、8番の短いパー4でワンオンに挑戦。成功すれば1打差のリードがさらに広がり、優勝の可能性もあったが、蟬川のボールは左の藪の中へ。ロストボールとなり4オン2パットのダブルボギーとした。一方中島は、グリーン周りの状況などを冷静に分析し、レイアップを選択。このホールをバーディで切り抜け、蟬川を退けた。

このことからも分かる通り、蟬川は積極的ではあるが、そこが仇となる可能性も秘めている。しかし勢いに乗ればタイガチャージと称されるように爆発的なスコアで上位に上がってくるはずだ。

次戦は昨年優勝した思い入れの強いコースが舞台。自分のペースでゾーンに入ればプロ2勝目も見えてくるだろう。蟬川の地元である兵庫県で、再びタイガドラマが見られるか注目だ。

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文●SPREAD編集部