【オールカマー/追い切り診断】人気のGI馬に“まさか”の辛口評価「B」 「ここはいかにも叩き台といった感」

 

【オールカマー/追い切り診断】人気のGI馬に“まさか”の辛口評価「B」 「ここはいかにも叩き台といった感」

■ジェラルディーナ

【中間調整】昨年は叩き2戦目だったオールカマーを制し、その勢いに乗りエリザベス女王杯も制覇、有馬記念で3着と充実の秋を過ごした。それを考えると今年前半の3戦はやや物足りなさもあるが、前走・宝塚記念では早めに動く積極策から勝ち馬イクイノックスに0秒2差の4着に踏みとどまったあたり、一線級の能力にいまだ衰えなしというところか。

◆【オールカマー2023予想/追い切り診断】連敗中の伏兵がタイトルホルダーに並ぶ高評価 「好気配の前走よりさらに上」

その後、連覇の懸かるオールカマーからの始動は既定路線。放牧中の8月4日にオーナーサイドのサンデーサラブレッドクラブが、オールカマー出走を正式にアナウンスした。8月29日に栗東トレセンへ帰厩。9月7日に新コンビを組む団野騎手を背に、CW単走で初時計を出した。1週前追いとなる14日の調教にも団野騎手が騎乗し、CW単走。ギアチェンジにややスムーズさを欠いたものの、伸びそのもの迫力は十二分にと言えた。

【最終追い切り】レース当週も団野騎手が騎乗し、CWで併せ馬を行った。折り合い面を意識してか、オープン馬ドンフランキーを外で先導。体が並んでからは相手の勢いが勝って前に出られそうになるが、ジェラルディーナ自身も鞍上が気持ちを入れ直してから盛り返し、結局クビほどの先着フィニッシュとした。反応のモタつきは気になるところだが、脚捌きなどは問題まったくなし。

【見解】実際にギアが入ってからの伸びはさすがの貫禄があるが、反応という点ではいまひとつ。厩舎コメントにもあったようにズブさがあり、年齢的なものか、鞍上との相性なのかは判然としないが、スッとギアを上げてくれないようだ。また休み明けは昨年の京都記念や小倉記念のように、基本CW追い4本で臨んできた馬だが、中12週の今回は3本と1本少ない。やはりエリザベス女王杯連覇への意識があり、ここはいかにも叩き台といった感がある。人気ほどの信頼は置きづらい。

総合評価「B」

オールカマー2023 予想コラム一覧

騎手データ

◆【騎手データ】タイトルホルダー・横山和Jに警鐘 軸候補は「馬券内率8割超」の刺客

追い切り診断

◆【追い切り診断】タイトルホルダーを上回る「S」の最高評価 「この相手でも重賞Vを意識できる」

◆【追い切り診断】ジェラルディーナを凌ぐ「A」の高評価 「持てる力を存分に発揮できる状態」

◆【追い切り診断】連敗中の伏兵がタイトルホルダーに並ぶ高評価 「好気配の前走よりさらに上」

データ攻略

◆【データ攻略】想定5人気以下に“馬券内率100%” 「あっさり勝つかも」大物食いの期待値上昇

◆【データ攻略】「最低でも△」は打ちたい穴馬 “7/8馬券内”の血が波乱の使者に

◆【データ攻略】GI馬に「4.1.0.1」の追い風 “半信半疑なら買い一択”の根拠は2走前

◆【データ攻略】「3.2.1.0」合致の鉄板ホース “イクイノックス世代”が中山で覚醒

穴馬予想

◆【穴馬アナライズ】「ジェラルディーナと比較すれば過小評価」 想定“8人気”の盲点

◆【穴馬アナライズ】「タイトルホルダーより強みはある」 単勝オッズ“30倍”以上の伏兵

◆【穴馬アナライズ】「ここへの本気度はGI馬より上」 単勝オッズ“2桁”確定の刺客

◆【WIN5予想】メインはタイトルホルダー“消し”厳選2頭 WIN4は想定2桁オッズの伏兵も候補

◆【危険な人気馬】本格化漂う4歳一角に“消し”判断 「勝率0%」の鬼門ローテに不安

血統傾向

◆【血統予想】GI未勝利馬が単回収値「271」 中山芝2200mで“ガラリ一変”警戒

著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

izukawaya