JRAは29日、第57回スプリンターズステークス(GI、中山芝1200m)の枠順を発表した。
悲願のGIタイトルを狙うナムラクレアは1枠1番、セントウルSでは追い込む競馬で好走を果たした充実一途のアグリが5枠9番、全姉ソダシに続くGI勝ちを目指すママコチャは3枠6番から発走する。
◆【スプリンターズステークス2023予想/追い切り診断】ナムラクレアを上回る「S」の最高評価 「“サジ加減”はさすが名門厩舎」
目次
■“回収値100超”は1枠と3枠
中山開催の過去9年のうち、1枠が【2.1.3.12】勝率11.1%、単勝回収値「137」、複勝率33.3%、複勝回収値「180」を記録する。さらに馬番別に見てみると、1番枠が【0.0.2.7】と微妙。過去には1番人気ビッグアーサー、3番人気グランプリボスが差し脚を伸ばしたが、着外に敗れた。3着した2回は2021年10番人気シヴァージと18年13番人気ラインスピリットで、2頭とも前めにつけて運んでいた。
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揉まれたり、進路が塞がりやすい最内枠となると、先行もしくはあまり位置を下げない程度の好位で運ばなければ好走は難しい。1番枠に入ったナムラクレアは、昨年とはまったく違った競馬をする必要がありそうで、全幅の信頼は置きづらくなった印象だ。
一方、2番枠は【2.1.1.5】勝率22.2%、複勝率44.4%と高水準。21年には8番人気ジャンダルムが押し切り勝利を飾っている。複数の逃げ候補が外枠に入ったなか、テイエムスパーダは2番の好枠を手にした。基本的には競馬がしやすい枠で、自分の競馬できればおもしろい存在になりそう。
3枠は【0.0.4.14】複勝率22.2%、回収値「143」。勝利数0だが、人気馬が入っておらず、すべて5番人気以下の好走。人気サイドのママコチャであればさらなる好結果を得られるかもしれない。
また、3枠も5番枠【0.0.1.8】、6番枠【0.0.3.6】で偶数番が優勢。実は全体で見ても、奇数【1.6.3.62】勝率1.4%に対して、偶数【8.3.6.54】勝率11.3%と、勝率に10倍超の差があり、複勝率も前者が13.9%、後者が23.9%と大きな開きがあるのだ。
これは、一般的に後入れの偶数番の方がスタートが有利であり、ゲートがもっとも重要なスプリントGIとなると、さらにその影響が大きくなるためだと推測できる。
偶数番のうち、当日3番人気以内の馬は【7.1.1.4】勝率53.8%、複勝率69.2%をマークする。人気サイドは偶数番が“鉄板級”だ。金曜16時時点の上位人気馬、ナムラクレア、ママコチャ、アグリのうち、偶数番を引いたのはママコチャのみである。
スプリンターズステークス2023 予想コラム一覧
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追い切り診断
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過去データ・前日オッズなど
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◆【脚質傾向】ナムラクレアは“差し”なら黄信号 軸は「馬券内率44.4%」の戦法
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文●SPREAD編集部