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■アグリ
【中間調整】休養を挟みつつ1勝クラスから3勝クラスまで3連勝。オープン入り初戦のレースとして挑んだ今年2月の阪急杯も正攻法から制し、4連勝で重賞初制覇と一気に本格化を果たした。その後のGI2戦は勝ち負けにならなかったものの、高松宮記念は不良馬場に泣き直線で挟まったことも影響し、0秒6差7着に敗退。チェアマンズスプリントは、タフな条件だった高松宮記念から中4週の香港遠征とあって、さすがに体調面で厳しかったか、1秒1差の5着と大きく離された。
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その後は放牧で英気を養い、国内復帰初戦として臨んだセントウルSはこれまでと一転、控える戦法から鋭く脚を伸ばし2着を確保。敗れはしたが、改めて1200m適性の高さを示し、戦法の幅が拡がったという意味で収穫の大きな一戦だったと言える。中2週でスプリンターズSを目指すのは予定通り。在厩で調整され、9月22日金曜に坂路で終い重点の単走追い。馬なりのまま、まずまず滑らかな加速を見せた。
【最終追い切り】レース当週は横山典騎手が騎乗し、坂路で併せ馬。僚馬グラティアスを目標にして早めに取り付くが、ある程度左右の距離を取って自分のリズムに集中させるような内容だった。序盤ゆったりだったぶん、あとひと切れ欲しかった感はあるものの、手応えは十分残っており脚捌きも軽快。
【見解】全体的な素軽さは上々で、体も締まっている。順調そうではあるが、最終追いでそこまでグッとくる伸びがなかったあたりはどうも気になるところ。前走である程度仕上がっており、キャリア初の中2週ということもあり、上積みを取りにいくというよりは現状維持でヨシとした調整過程。そのあたりが切れなかった要因かもしれない。体をピタッと合わせず、ある程度距離を取った最終追いの併せ馬も消耗を避けたように感じ、体調面でドンと来いという状態ではないのかも。
総合評価「B」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。