【菊花賞/危険な人気馬】“消し”は皐月賞馬かダービー馬か 「菊戴冠の厳しさを歴史が物語る」

 

【菊花賞/危険な人気馬】“消し”は皐月賞馬かダービー馬か 「菊戴冠の厳しさを歴史が物語る」

今週は3歳クラシック最終戦、第84回菊花賞(GI、芝3000m)が京都競馬場で行われる。

今年は、皐月賞馬ソールオリエンスとダービー馬タスティエーラが出走し、皐月賞馬vsダービー馬が23年ぶりに実現する。GI馬2頭に待ったをかけるのが、トライアルの神戸新聞杯を制したサトノグランツや、新潟記念の覇者ノッキングポイント、皐月賞3着のファントムシーフといった面々。3年ぶりに淀の舞台で行われる菊花賞は、激しい戦いが期待される。

そんな中、ダービー馬のタスティエーラが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。

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■ダービーから直行ローテを選んだ功罪

皐月賞はソールオリエンスが強烈な決め手を発揮し、タスティエーラを退け1冠目を制覇。続くダービーでは、タスティエーラが好位から抜け出してソールオリエンスを封じ、皐月賞の雪辱を果たした。今回で3度目の対戦となる両馬。どちらが真の王者となるか、そこが今年の菊花賞の見どころだろう。

しかしこの両馬、過去の歴史から紐解いていくと、ソールオリエンスに分があり、タスティエーラにとってはマイナス材料が多く潜んでいる。

まず、ソールオリエンスが挑む皐月賞&菊花賞の二冠。これは歴史上、2012年のゴールドシップなど8頭が達成している。一方、タスティエーラが目指すダービー&菊花賞の二冠は、これまでにわずか2頭しか達成していない。そのうちの1頭、1943年の牝馬クリフジは、オークス・ダービー・菊花賞と変則で三冠を制している馬で、牡馬に限ると73年のタケホープ1頭のみ。不思議なことに50年近く、ダービー&菊花賞の二冠を達成した馬は存在しておらず、ダービー馬による菊花賞戴冠の厳しさを歴史が物語っている。

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次の懸念材料は「ダービーからの直行ローテ」ということ。近年は前哨戦を使わずに休養明けでGIに臨み、結果を残す馬が多くなってきている。先週行われた秋華賞では、リバティアイランドがオークスからの直行で勝利。2018~21年の勝ち馬は、同様のローテで優勝に導かれている。

一方、菊花賞では過去10年の前走別成績を見てみると、神戸新聞杯組が【6.5.4.51】、セントライト記念組が【3.3.1.43】と、連対馬20頭中17頭がトライアルを使って本番で好走していることになる。夏場を休養し、3カ月以上の休養明けの馬は苦戦傾向にあり、結果を残しているのはラジオNIKKEI賞以来で勝利した2018年フィエールマンのみ。

ディープインパクトやオルフェーヴル、コントレイルといった三冠馬でさえも、神戸新聞杯を一戦挟んで菊花賞のタイトルを獲得しているように、一度使われてからでないと、菊花賞のような長丁場で好走することは難しいのかもしれない。

今回はテン乗りでモレイラ騎手を鞍上に迎えるが、過去10年の菊花賞で、乗り替わりの成績は【1.3.2.52】と、あまり芳しくない点も気がかり。戦法的に前々で運べる点は長丁場において有利に思えるが、近年の菊花賞はスタミナ勝負というよりも、残り800mからの瞬発力勝負という傾向もあり、切れ味という点ではやや見劣るタスティエーラ。これまでの歴史を踏まえると買いたい材料は乏しく、妙味も薄いため、ここは思い切って「消し」でいきたい。

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10/21~22 重賞全頭診断

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著者プロフィール

石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。