コロナも収束の時を迎えたと思われる2023年10月29日、21年1月に開幕したDリーグはこの日も会場の東京ガーデンシアターには3階までぎっしりとダンスファンが集い、観客席はほぼ満席。4年目に突入し、確かな盛り上がりをみせていた。さっそくこの日繰り広げられた熱き闘いを振り返ろう。
◆さらなる煌めきと共にサード・シーズンを締めくくるアワードショー2022‐23
■ファーストマッチ!
バリュエンス インフィニティーズvs.サイバーエージェント レジットレジットは白とシルバーに輝く衣装で登場。4人ずつ舞台に上がって自分たちをアピールしてみせた。 テーマを「モアザン・ダイヤモンド」とし、ダイヤモンドよりも輝く!意気込みで挑んだナンバーが届けられた。レジットは「つねにワクワクしてもらうことが目標」と語り、その目標通り、見ていて愉しくなるダンスをつくりあげて展開。
対するインフィニティーズはストリートスタイルとブレイキンを融合させたインフィニティーズらしさ満載のナンバーで対抗。迫力と魅力に富んだ振り付けが展開されたが、結果、1-5でレジットが勝利を攫った。
■セカンドマッチ
ベネフィット・ワン モノリスvs.ライフル アルトリズム先攻のモノリスは得意のヴォーグスタイル。ヴォーグで表現しうる極限までインパクトを追及したナンバーが届けられた。対するアルトリズムはゴミ箱からダンサーが飛び出したり見ている皆を笑顔にするアルトリワールドを展開。個性的な衣装も印象的でアルトリワールドの健在を示した。結果は3-3のDRAW(=引き分け)と相成った。
■サードマッチ
セガサミー ルクスvs.エイベックス ロイヤルブラッツルクスは4人ずつ観客席から登場し、途端勢いのあるダンサブルな渾身のパフォーマンスを展開し、観客を大いに湧かせた。一方こちらもダンサブルさでは負けてはいないロイヤルブラッツ。高いクリエイティビティで遊び心満載の愉しいナンバーが届けられた。結果は4-2でロイヤルブラッツに軍配が上がった。
ことほど左様にダンス好きのダンサーでなくとも楽しめるエンターテイメントと相成っているDリーグ。
今後もますます勢いを増して、世の中にダンスの魅力を大いに広めてくれるに違いない。
◆22-23シーズン最後のチャンピオンシップは初出場のカドカワ・ドリームズが初優勝 前編
◆サードシーズンを制したCyberAgent Legitが圧巻のナンバーを披露 ラウンド12前編
◆ラウンド11 Cyber Agent Legitがレギュラー・シーズンを制すが来たるチャンピオンシップを勝ち取るのは… 前編
著者プロフィール
Naomi Ogawa Ross●クリエイティブ・ディレクター、ライター
『CREA Traveller』『週刊文春』のファッション&ライフスタイル・ディレクター、『文學界』の文藝編集者など、長年多岐に亘る雑誌メディア業に従事。宮古島ハイビスカス産業や再生可能エネルギー業界のクリエイティブ・ディレクターとしても活躍中。齢3歳で、松竹で歌舞伎プロデューサーをしていた亡父の導きのもと尾上流家元に日舞を習い始めた時からサルサに嵌る現在まで、心の本業はダンサー。