ボクシングWBC、WBO世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥は26日、有明アリーナで行われるWBA、IBF王者マーロン・タパレス(フィリピン)との4団体統一戦に臨み、10ラウンド1分2秒でKO勝ちを収めた。これで井上はバンタム級に続いて2階級で4団体統一王者に輝いた。
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■クロフォードに続く快挙
テレンス・クロフォードに続く、史上2人目の2階級にわたる4団体統一がかかった大一番。井上は序盤から攻勢を仕掛けると、第4ラウンドで1度目のダウンを奪取。その後も、タパレスと打ち合う時間が見られたなか、第10ラウンド、井上の右ストレートがタパレスをとらえて2度目のダウンを奪いKO勝ちとなった。
井上のこの歴史的一戦について、米スポーツ専門局『ESPN』のマイク・コッピンガー記者は「ザ・モンスターに匹敵するものはいるのか」と題した記事を掲載。
コッピンガー記者は「ナオヤ・イノウエの偉大さを一言で言い表わすのはますます困難になってきている」と述べ、「私たちがイノウエとともに目撃しているものが特別であることを私たちは知っている」と絶賛。さらに、「イノウエはいかなる言い訳も必要がない。彼はただ勝つだけだ」とその完全無欠ぶりに賛辞の言葉がやむことがない。
2023年を理想的なかたちで締めくくった井上。日本が誇る最高のボクサーが2024年に新たな頂へ挑むことはあるのだろうか。
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(Y.Imoto/SPREAD編集部)