大晦日の格闘技イベント「にゃんこ大戦争 presents RIZIN.45」は31日、さいたまスーパーアリーナで開催。
第16試合は朝倉海がフアン・アーチュレッタに2ラウンド3分20分TKO勝ちを収め、バンタム級王者に返り咲いた。
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■フィニッシュは強烈なテンカオ
前日計量でアーチュレッタが2.8キロ超過となり王座剥奪。
一時、試合の実現すら危ぶまれたが、試合開始1時間前の当日計量で68キロ制限、朝倉が勝利した場合のみタイトル獲得となり、アーチュレッタが勝利した場合はノーコンテストの条件で実現した。
試合は慎重な滑り出しから一気に殴り合いへ。アーチュレッタの右フックが朝倉の顔面を捉え、アーチュレッタが一気に寝技へ持ち込むが朝倉はこれを回避した。第1ラウンドのゴングが鳴った後、アーチュレッタが打撃を入れたシーンでは朝倉が睨みつけ、不穏な空気が漂う中、アーチュレッタにはイエローカードが与えられた。
後がないアーチュレッタは第2ラウンドも打ち合いを望み、朝倉の被弾が目立つ。しかしその刹那、飛び込んできたアーチュレッタに朝倉が右ヒザをボディに合わせるテンカオを繰り出しクリーンヒット。崩れたアーチュレッタに朝倉が追撃のパウンドを打ち下ろしたところでレフェリーがストップ、朝倉のTKO勝ちが決まった。最後は両者、リング中央で抱き合いノーサイド。
■「兄貴も来年、チャンピオンベルトを」
試合後、マイクを取った朝倉は「皆さん、やっと勝てました」と開口一番。「僕の人生うまくいくことがなかったんですけど、挑戦していけばたくさんの仲間が応援してくれます。これからも挑戦を続け、皆さんへ勇気を送りたいと思います」と語った。
続けてリングサイドの兄・朝倉未来へ「兄貴も来年、チャンピオンベルト獲ってほしいです」と語り、最後はリング上で兄弟のツーショット撮影に収まった。
朝倉はプロMMA25戦21勝(16KO/一本)4敗。RIZIN大晦日大会は2019年にマネル・ケイプ、20年に堀口恭司、21年に扇久保博正と3連敗し、22年は拳の怪我で欠場。遂に大晦日の“呪縛”を解いた。
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(A.Kudo/SPREAD編集部)