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【京成杯/全頭診断】「ソールオリエンス級」は現れるか 人気盲点に「2.2.1.2」

 

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今週は中山競馬場で、第64回京成杯(GIII、芝2000m)が行われる。昨年はのちの皐月賞馬ソールオリエンスが勝利。今年はどの馬がクラシック戦線に名乗りを上げるのだろうか。

ここでは馬券検討のヒントとして、出走馬15頭の全頭診断を行う。

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■京成杯2024 出走予定馬全頭診断

・アスクナイスショー

前走は4角先頭の同馬と人気薄の3着馬がそれぞれ先行して残る競馬。展開面に恵まれた印象は否めず、連続好走は至難の業か。

・アーバンシック

新馬戦、百日草特別とデビューから無傷の2連勝。ポテンシャルは際立つものがあるが、陣営が同馬の気性面や幼さに言及している点がどうも引っかかる。特殊な冬競馬替わりに加えて、自身初の多頭数。能力の高さを認めつつ、中心に据えるには躊躇してしまう。

・エコロマーズ

昇級後の近2走はいずれも勝ち馬と大きく離される競馬。厳しい。

・グローリーアテイン

上がり3F33秒5の脚で制した前走。同馬の父ヴィクトワールピサ産駒は新馬戦での上がり3Fタイムが出世のバロメーターとなっており、過去には桜花賞馬ジュエラー、スプリングS2着馬アウトライアーズなどが上がり34秒0以内で新馬戦好走をはたしていた。前走のラスト2Fめで記録した10秒9は優秀。重賞のメンバー相手でも侮れない。

・コスモブッドレア

前走葉牡丹賞は4着。当時先着を許した馬が出走するここは厳しい戦いが予想される。

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・ジュンゴールド

デビュー戦、前走といずれも2着馬に0秒6差をつける快勝。新馬戦は直線一気、紫菊賞は逃げ切り勝ちと脚質自在である点も2歳馬離れしたレースセンスを感じさせるものだった。先週の中山芝はロベルト系が4勝。この馬の父であるエピファネイア産駒も2勝と、今の中山芝に適した血統で軽視は禁物だ。

・ダノンデサイル

前走京都2歳Sは4着。後方から上がり3F最速の脚でシンエンペラー(ホープフルS2着)と0秒1差なら上々の内容だ。ジュンゴールドの項でも記したように、今の中山芝はロベルト向きの馬場。エピファネイア産駒であるこの馬も当然ノーマークにはできない。

・ドゥレイクパセージ

スロー逃げを敢行した前走芙蓉Sだが、勝ち馬と0秒4差の3着。新馬戦で下した馬はいまだ勝ち上がっておらず、連続好走は至難の業か。

・ニシノフィアンス

逃げ切り勝ちを決めた前走だが、終いの脚は2着馬のほうが目立っていた。重賞即通用へのハードルは高いものとなりそうだ。

・ハヤテノフクノスケ

この馬で注目したいのは前走。未勝利戦での圧勝は参考程度にとどめたいが、前半1000mが60秒7-後半1000mが60秒9とほぼイーブンのラップで4角先頭から上がり3F最速で後続を突き放してみせた。あのパフォーマンスなら急坂中山も問題なくこなせるはず。母父ロベルト系の血も加味したとき、軽くは扱えない。

・バードウォッチャー

母アパパネ、姉アカイトリノムスメという良血馬。上がり3F33秒5の脚で突き抜けた前走はその評判に違わぬ走りだった。過去10年の京成杯において、前走新馬戦からC.ルメールの継続騎乗で臨んだ馬は【2.1.0.0】。初の芝2000mかつ右回りの適性は走ってみないとわからないが、ノーマークにはできない。

・マイネルフランツ

デビューから馬券外のない安定株。特筆すべきは芝2000mにこだわったローテーションを歩んでいる点で、コンスタントに上がり3F2位を記録している切れ味も見逃せないところだ。過去10年の京成杯において、前走葉牡丹賞で2着以内だった馬は【2.2.1.2】。勝ち切るまではどうかも、上位進出の可能性に警戒したい。

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・レイデラルース

休み明けの前走葉牡丹賞は3着と好走。2戦連続での中山芝2000m好走となったが、未勝利を勝ち上がった2走前は1000m通過59秒3と2歳戦にしては淀みない流れを4角3番手から押し切った。叩き2戦目での上積みを考えたとき、無視できない存在と言えるだろう。

・ロジルーラー

1勝クラスですら馬券外に敗れる現状。厳しい。

・ロードヴェスパー

高速馬場の東京芝を考慮したとき、芝2000mの前走勝ち時計2分2秒1、上がり3F34秒1は平凡。ここは厳しい戦いが予想される。

日経新春杯2024 予想コラム一覧

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UMAJIN.netより一部編集・転載(2024年1月11日 18:01公開の記事

著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。