【MLB】「打率.556の満塁男」主砲フレディ・フリーマンを公式データで読み解く ドジャース大谷翔平の新たな戦友たち

 

【MLB】「打率.556の満塁男」主砲フレディ・フリーマンを公式データで読み解く ドジャース大谷翔平の新たな戦友たち
ドジャースの主砲フレディ・フリーマン(C)ロイター

オフの移籍市場は、昨季100勝を挙げたナ・リーグ西地区の強豪ドジャースが主役に。大谷翔平投手、山本由伸投手ら大物選手を次々と獲得し、4年ぶりの世界一へ向けて着々と準備を進めている。チャンスで確実に得点を挙げていく、豪華過ぎる上位打線はとりわけ魅力的だ。

ここでは“MVPトリオ”の一角、主砲のフレディ・フリーマン内野手を公式データで読み解いてみたい。

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■コンタクト能力の高い打撃が魅力

フリーマンは、2007年にドラフト2巡目全体78位でブレーブスに入団。10年にメジャー初昇格を果たすと、翌11年には157試合に出場して21本塁打。打率3割、OPS.900前後の安定した打撃を毎年続け、19年から21年には一塁手部門で3年連続シルバースラッガー賞を獲得し、20年にはナ・リーグMVPにも選出。昨季は161試合に出場してナ・リーグ3位の打率.331、29本塁打、102打点、OPS.977の好成績を残した。

MLB公式のデータページ『Baseball Savant』でフリーマンの指標を見ていくと、積極的で勝負強い打撃が浮き彫りになる。昨季の得点圏打率.370は、同僚ムーキー・ベッツ内野手に次いでナ・リーグ3位、満塁時では18打数10安打23打点の打率.556と打ちまくった。メジャー14シーズン通算でも、得点圏打率.337と圧巻の成績を誇る。初球スイング率41.5%はメジャー平均よりも10%以上高い。

また、昨季の球種別打率ではフォーシームで打率.346をマーク。得点期待値を示す「Run Value(ランバリュー)」では、ナ・リーグ二冠王マット・オルソン内野手の+23に次ぐ+20を記録するなど、速球系に滅法強いのが特徴だ。平均打球速度90.0マイル(約144.8キロ)はメジャー全体91位タイと平均を少し上回る程度だが、コンタクト能力に優れ三振が少ない。安打になりやすい打球角度8°から32°を示す「Sweet-Spot(スイートスポット)」の割合がメジャーナンバーワンで、ボールを的確に運ぶ能力が群を抜いている。

昨季は2番が指定席だったが、ブレーブス時代は主に3番打者としてプレー。3番では通算1146試合出場し打率.300、202本塁打、701打点、OPS.906と実績も申し分なく、大谷の後ろを任されても全く問題ないだろう。リードオフにベッツ、3番にフリーマンが控える超強力打線ならば、大谷が勝負を避けられる場面も減る。球界屈指のナイスガイとしても知られるフリーマン、頼れる主砲の打撃に要注目だ。

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文●有賀博之(SPREAD編集部)