メジャー2年目を迎えるメッツの千賀滉大投手が14日(日本時間15日)に会見を行い、新たに同僚になった藤浪晋太郎投手に言及。「お互いに高め合っていきたい」と抱負を述べた。
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■ド軍を警戒「大谷や山本以外にもすごい選手」
メッツは同日、すでに年俸335万ドル(約5億250万円)で契約合意していた藤浪と1年契約を結んだと正式発表した。背番号は19で、球団公式SNSも「クイーンズへようこそ、フジ!」と歓迎した。
これを受けて、会見に臨んだ千賀は「彼(藤浪)は昨季、オークランド(アスレチックス)へ行ったりボルチモア(オリオールズ)へ行ったり、先発をやったりリリーフをやったり……。本当に環境が色々と変わった」と話し、メジャー1年目で直面した苦労をおもんばかった。ただ、その経験が糧となり、メジャーに慣れた形でメッツに加わるだろうと予測した。
その上で「彼はまだまだ成長したいという人間なので、ここで日本人2人、お互い話し合っていきながら、もっと高め合っていけたら良い関係ができると思う」と共闘に胸を躍らせた。
話題が大谷翔平投手と山本由伸投手が加わったドジャースに及ぶと「同じナ・リーグになりましたし、彼ら(大谷や山本)だけじゃなく、他にもすごい選手が揃っているので、まずは僕自身がいいパフォーマンスをできるようにしっかり準備をして、いい戦いができればと思う」とコメントした。
■今季のカギは“お化けフォーク”の進化か
自身の昨季については「日本でプレーしていた時に比べてフォーシームの比率が減った。だから、改めてフォーシーム以外の球種の精度を大切にしなければならないと思った」と振り返ったほか、「ホームとビジターで明確な差が出た」と話し、これらの改善に向けてオフから取り組んで来たことを明かした。
今季のカギについては、やはり最大の武器であるフォークを挙げた。「相手もスプリットをケアしてくると思う。だからケアされてもいいようなフォークを投げることが大事になる」と分析し、“お化けフォーク”のさらなる進化を誓った。
キャンプ初日は守備練習など軽めのメニューを消化した千賀。時折笑顔を見せるなど、1年目の昨季に比べ、すっかりリラックスした様子だった。
メッツはジャスティン・バーランダー投手とマックス・シャーザー投手という2大エースを昨夏に放出。チームが優勝争いをあきらめ、再建に向けて舵を切る中で12勝を挙げた千賀には今季エースとしての期待がかかっている。
MLB公式サイトが今季のサイ・ヤング賞候補として、ナ・リーグ本命5人の中に千賀を山本とともに選出するなど周囲の評価も高い。打者がお化けフォークをマークする中、それを上回る投球を披露できるか。DHに専念する大谷との対決は必見となるだろう。
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文●SPREAD編集部