【MLB】鈴木誠也を空振り三振に仕留めた今永昇太 「直球だけ」の約束だったのに「ウソをついて変化球を投げた」理由とは……

 

【MLB】鈴木誠也を空振り三振に仕留めた今永昇太 「直球だけ」の約束だったのに「ウソをついて変化球を投げた」理由とは……
カブスの今永昇太(C)ロイター

カブス今永昇太投手が21日(日本時間22日)、今キャンプ(米アリゾナ州メサ)で初めてライブBP(実戦形式の打撃練習)に登板。鈴木誠也外野手をはじめ、延べ打者6人と対戦し、25球を投げて1安打(本塁打)、1奪三振と上々の結果だった。地元紙『シカゴ・トリビューン』など米複数メディアが伝えている。

◆【実際の動画】「今永昇太vs.鈴木誠也」裏をかいて初球からいきなり切れ味抜群のカーブ!捕手視点の映像

■速球だけでは「絶対に抑えられないと思った」

今永はマウンドに上がる前、鈴木に対して「真っ直ぐだけで行くから」と約束。しかし、1球目からいきなりカーブを投じ、鈴木は見逃してストライク。2球目以降はストレートを中心にスライダーも挟み、最後7球目の内角ストレートで空振り三振に切って取った。

今永と鈴木は日本で6年間、同じセ・リーグで対戦。通算54打数18安打で打率.333、4本塁打という成績が残っており鈴木が優勢だった。

2021年以来、約2年ぶりの対戦となったが、対戦前の約束を反故にした理由について今永は「(鈴木が)打席に立つと大きく見えた。真っ直ぐだけでは絶対に抑えられないと思ったから、ウソをついて変化球を投げたんだ」と茶目っ気たっぷりに答えた。

さらに「(日本で)私は鈴木に本塁打をたくさん打たれている。だから、おそらく彼は私が同じチームを選んだことに腹を立てていると思う。だって(チームメートだと対戦できないので)本塁打の数が減ってしまうから」と“今永節”を炸裂させ、報道陣を笑わせた。

■昨季23本塁打のウイズダムに1発を浴びる

しかし、この日2打席目となったパトリック・ウィズダム内野手には甘く入ったスライダーを完璧に捉えられ、左中間オーバーの本塁打を許した。昨季23本塁打の強打者から洗礼を浴びた今永は「きょうは2人の打者(ウィズダムとピーター・クロー・アームストロング外野手)と2回対戦したが、2回目には彼らはすでに調整していた」とメジャーの打者の適応力に驚きを隠せず、「甘いところに入ったスライダーをウィズダムに見極められ、打たれてしまった。それを改善しないといけない」とし、結果的に安打はこの1本だけだったが、反省の弁を口にした。

一方、打ったウィズダムは「イマナガのボールには勢いがある。ストレートは素晴らしいし、(チェンジアップやスプリットのような)オフスピードのボールもいいね。彼がどんな投手なのか、それを打席から見るのは本当に素晴らしいことだ」と称賛した。

ただ、すでにベテランのヤン・ゴームズ捕手は「(今永は)スライダーの安定感があまりない」と指摘しており、今回はその見立て通りの結果となった。これを受けて、地元紙『シカゴ・サン・タイムズ』も「NPB球からMLB球に代わり、その違いによってもっとも影響を受けるのが変化球だ」と記し、使用球の違いが不安定さを生んでいると説明した。

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最大の武器である「伸びのあるストレート」の評価は高い。変化球の精度を高めることが、今後のテーマとなりそうだ。

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文●SPREAD編集部