■イルーシヴパンサー
【中間調整】条件戦からブッコ抜きの4連勝で一昨年の東京新聞杯を制覇。勢いに期待され続く安田記念では1番人気に支持されたほどの馬だ(結果は8着)。昨年は京都金杯(開催は中京)で重賞2勝目を挙げたのち、右回りツーターンコースでの可能性を試すべく中山記念に参戦。0秒5差8着に終わったが、道中再三の不利があったもので参考外としていいだろう。今年は芝中距離路線を意識し、昨年と違って休み明け初戦として中山記念に参戦。
◆【中山記念2024予想/追い切り診断】高評価「A」は想定10人気以下 「このデキなら勝ち負けがあっても」
放牧から1月下旬に帰厩。31日の初時計ではウッド70-40といつも通りの立ち上げができている。2週前のウッド調教では序盤に溜めを意識し、ラストで1F10秒8(馬なり)と極上の切れを見せた。この時点で既に仕上がっていそうではあったが、1週前はさらに攻めを強化し2頭を大きく追走するウッド3頭併せを敢行。ここでも1F11秒3を楽にマークした。
【最終追い切り】この中間同様、レース当週も久保田師が騎乗。ウッド単走の総仕上げを行った。序盤で他馬が前方視界に入った分、気負い気味となったようだが、体を大きく使った伸びやかな走りを保って直線へ。いい手応えのまま豪快にギアを上げて駆け抜けている。
【見解】常に攻めでは見栄えがするタイプなのを差し引いても、この中間の躍動感は申し分なし。すこぶる体調が良さそうな雰囲気で、気持ちの乗りも申し分ない。マイル路線で頭角を現したが、GIレベルでは壁の厚さを感じる現状。今春の最大目標は大阪杯か、クイーンエリザベスS(豪ランドウィック、芝2000m)となりそう。お試し感、あるいは行きがけの駄賃感があった昨年の中山記念時と比べると攻めの本気度が今年は違う。昨年の着順を大幅に上回るパフォーマンがあって驚けない。
総合評価「A」
中山記念2024 予想コラム一覧
特集
◆【馬券攻略】「先行馬が圧倒的有利も外枠好走は多数」出走予定・枠順、予想オッズ、過去10年データ・傾向
◆【馬券攻略】芸能人・予想家の「中山記念」本命・注目馬予想まとめ 「11人気1着ペプチドナイルをズバリ指名」
◆【馬券攻略】中山記念2024大口投票パトロール「エルトンバローズの単勝に100万円か」
◆【馬券攻略】「トリッキーな中山巧者はだれだ」 単回収値100超の“ベタ買い”ジョッキー
◆【高配当メソッド】昨年は3連単12万馬券 1人気は「3.0.0.7」の劣勢 フルゲート伏兵多数で“高め”チャンス
騎手データ
◆【騎手データ】“連対率63%”単複回収値150オーバー 伏兵もバンバン連対圏へ導く名手は?
追い切り評価
◆【追い切り診断】ヒシイグアスを上回る「S」の最高評価 「ギアチェンジ後の切れはさすが」
◆【追い切り診断】打倒・ソールオリエンスの一角は辛口「B」の低評価 「まだ若干重苦しい状態」
◆【追い切り診断】高評価「A」は想定10人気以下 「このデキなら勝ち負けがあっても」
データ・過去傾向
◆【データ攻略】外枠でも押さえるべき“馬券内率71%”ホース 「3.1.1.2」ローテで急浮上
◆【データ攻略】即消し厳禁の“忘れそうな穴馬” 「2.2.0.0」該当でソールオリエンス斬りへ
◆【枠順傾向】ソールオリエンスに“複勝率8%”の暗雲 5枠より外の伏兵に好走チャンス
◆【前走ローテ】ヒシイグアスが“人気上位総崩れ”データ該当 想定単勝20倍台の伏兵に「3.1.1.1」で本命視
穴馬予想
◆【穴馬アナライズ】「ソールオリエンスが人気ならこっちが……」 単勝オッズ“2桁”以上の妙味
◆【穴馬アナライズ】「ヒシイグアスと遜色ない中山巧者」 想定“10人気”前後の爆穴
◆【穴馬アナライズ】想定“6人気”以下の盲点 「サウスポーと決めつけると痛い目に遭う」
◆【WIN5予想】エルトンバローズ“消し” 重賞2鞍は前走大敗馬狙い「2度目の億超えへ」
◆【危険な人気馬】中山実績上位も“消し” 「0.0.0.34」で馬券圏内皆無 「開幕週はマッチしない」
著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。