今週は中京競馬場で金鯱賞(芝2000m)が行われる。少頭数での施行も珍しくないが、10番人気1着など人気薄激走が目立つ一戦。一筋縄ではいかないレースとなりそうだ。
ここでは、2017年以降の本レースからデータを抽出。プログノーシスとエアサージュにフォーカスした「100 or 0%」データを取り上げる。
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目次
■プログノーシスの追い風となる「6.0.1.0」
昨年はGIで研さんを積んだプログノーシス。遅咲きの馬だがすでにトップ級と何度も戦っており、そのなかで大崩れなく走っているのは立派だ。ここでも人気が予想される1頭だが、データ面での追い風となるデータがこちら。
・国内で川田将雅騎手騎乗時の成績【6.0.1.0】
この条件での馬券内率は100%。昨年の本レースも含め、国内×川田将雅のマッチングは抜群の相性を誇っており、穴党も逆らえないレベルのデータだ。
プログノーシスについて補足すると、昨年は上がり3F33秒9の脚で勝利。1000m通過60秒9のスローペースで脚を溜められたのが勝因と言えそうで、今回も速いペースが見込めない点はプラス材料となる。斤量58キロも経験済みとなれば、ディフェンディング・チャンピオンとして恥ずかしい競馬にはならないだろう。
■エアサージュに【0.1.0.13】のマイナスデータ
その一方で、前走3勝クラスの飛鳥S勝利から臨むエアサージュは不安要素ありと言わざるを得ない。10番人気1着のギベオンをはじめ、逃げ馬の好走が目立つ金鯱賞。逃げたときに大崩れがないこの馬に穴妙味を見出したところだが、立ちはだかるのは以下のデータだ。
・前走から中1ヶ月以内【0.1.0.13】
10頭以上の出走があったにもかかわらず、このローテーションでの馬券内はわずか一度。ヌーヴォレコルトやランブリングアレーといったGI連対馬や当日3番人気に支持されていたサンレイポケットも勝てていない“勝率0%データ”だ。
開幕週の中京芝で逃げ先行タイプのこの馬は穴人気が予想されるはず。それでも“2強”との比較を冷静に考えるとGIはおろかオープンクラスでの実績がなく、穴妙味との評価に見合うリターンがあるのか? と考えしまうのもまた事実。とりあえず押さえる、の心理で点数が増えてしまうようであれば、思い切って“消し”の選択肢も浮上するかもしれない。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。