カブスの今永昇太投手が20日(日本時間21日)、米アリゾナ州メサで行われたジャイアンツ傘下マイナーとの練習試合に登板。6回途中、打者22人に対して5安打1失点3四死球13奪三振と好投した。MLB公式サイトや米地元紙などが伝えている。
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■初回被弾も高い修正能力を発揮
今永は初回、ジャイアンツの2023年ドラフト1巡目指名ブライス・エルドリッジ外野手にスライダーを捉えられ、ソロ本塁打を許した。しかし、ここから本領発揮。マイナー相手とはいえ、5回1/3を投げて打者22人から13個の三振を奪う快投を見せた。
もはやカブス名物となった今永の奪三振ショー。それを可能にしているのが、高い修正能力だ。この日は立ち上がりに被弾したものの「初回に甘く入ったスライダーを本塁打されたが、その後に調整し、試合の終わりに向けてスライダーの質がどんどん良くなった」と振り返ったように、試合中に改善できるのが強み。実際、本塁打を打たれたエルドリッジとの2回目の対戦では、再びスライダーを投じて三振に仕留めた。
トミー・ホットビー投手コーチは「ショウタは我々からのフィードバックを受け取り、それを実行する能力が傑出している」と話し、課題解決に優れている点を評価した。
■指揮官「いじるところはない」
チームを率いるクレイグ・カウンセル監督も今永の修正力を称賛。「情報は大事だが、与え過ぎると迷いが生まれることもあるから注意が必要だ。我々も情報をどのように消化させるか考えなければならないが、ショウタは“この情報は役に立つ”“これは機能しない”といった取捨選択ができる。それが彼の頭の働き方であり、彼の考え方。そして、それこそが迅速に対応することを可能にしている」と説明した。
その上で、同監督は「ショウタに関しては、いじるべきところは本当にない。いじる理由なんてない。何か違うことをする必要もない。それでうまくいく」と現状で十分通用するという認識を示した。
米地元紙「シカゴ・トリビューン」も「イマナガはベンチ裏で行う分析と試合中に打者のスイングから感じること、この両方から得たものを活用してマウンドで調整することに長けている」と、こちらも修正力の高さに言及した。
今永は「シーズンに向けて本当に興奮している。これからも浮き沈みはあるだろうけど、チームメートは本当に素晴らしいし、彼らが私をサポートしてくれる」と話し、開幕を待ちきれないようだった。
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文・SPREAD編集部