ドジャース大谷翔平投手の元通訳・水原一平氏の違法賭博スキャンダルを巡り、水原氏のインタビューを掲載した『ESPN』電子版は本件の経緯を時系列で解説した。
内容は2024年3月22日(日本時間23日)時点、『ESPN』電子版に掲載の時系列を一部抜粋(※文中は日本時間)。
◆大谷翔平「彼は僕の口座に、勝手にアクセスしブックメーカーに送金した」 水原一平元通訳の違法賭博問題【会見全文】
◆「大谷翔平が処罰を受ける可能性は……」専門家が米メディアで解説 「全員黙れ」が正解と初動も指摘
◆“大谷翔平ブランド”の失墜は避けられないのか 米紙「どんな結論が出ても面目ないことに変わりはない」違法賭博騒動の影響を予測
◆MLB、違法賭博疑惑で大谷翔平と水原元通訳を調査へ「懲罰の門が開かれる可能性を示している」米メディア指摘
■水原一平元通訳「違法賭博騒動」時系列
18日8:30
開幕シリーズのため韓国入りしていたMLBコミッショナー、ロブ・マンフレッド氏が、大谷に関して何かが起きていることを知る。その後、MLBはカリフォルニア州の連邦組織に問い合わせたが返事がなかった。
19日4:00
ESPNは大谷の代理人ネズ・バレロ氏に、大谷名義の口座から、昨年9月と10日の2度、マシュー・ボウヤー氏側へ送金があったことを確認。バレロ氏からすぐに返答はもらえず。
19日6:30
大谷の危機管理担当広報がESPNのインタビューに応じる。数時間のやりとりがあり、広報担当者は雇われたばかりで、最新情報を入手していると述べた。
19日9:30
広報担当者はESPNに対し、大谷が水原氏の借金を肩代わりしたと述べる。広報担当者によると、代理人のバレロ氏は、水原に「真実だと言った」と言われ、大谷も水原氏の借金を50万ドルずつ返済したと話した、と説明。広報担当者は「大谷が『私は何度か多額の送金をした。送金できる最大額だ』と話した」と伝えた。ESPNは水原氏から話を聞きたいと伝えた。
20日10:05
大谷の危機管理担当広報は、借金総額は少なくとも450万ドル(約6億7500万円)に達していることを認める。
20日11:30
水原氏が韓国からESPNの記者と90分間、電話で対談。大谷の危機管理担当広報も同席し、取材を受ける。2021年にサンディエゴで行われたポーカーゲームでボウヤー氏と出会い、野球以外のスポーツ賭博を行ったこと、2023年初めまでに借金が400万ドルに膨れ上がったことなどを明かす。この時点では大谷が借金を支払うことに同意し、水原氏と2人で大谷の銀行口座にログインし、複数回にわたり送金したと述べる。
20日19:05
ドジャースとパドレスのシーズン開幕戦が開催。
20日22:00
MLB関係者が、前夜に水原氏がESPNの取材で大谷が借金を肩代わりしたことを語った、という内容を認識していると述べる。ただし、同関係者は、まだ連邦当局からの返答が得られていないとした。
20日23:00
試合後、ドジャースのクラブハウスで行われたミーティングで、水原氏が自分がギャンブル依存症であると告白。球団オーナーや社長ら幹部も同席し、大谷が借金を支払ったという内容を明かす。その後、ホテルに戻る途中、大谷はミーティングで何が話されたかを質問し、大谷は水原氏の話した内容を知らないと発言。広報担当者によると、大谷は自分の口座からお金がなくなっていることを初めて気付いた、と説明。
21日0:32
大谷の広報担当者はESPNに記事を掲載しないよう勧告。「イッペイは嘘をついていた」「ショウヘイは知らなかった」と説明。大谷と代理人とのやりとりが、すべて水原氏を通じて行われていたことを強調した。
21日2:15
申し立ての重大さと、報告書に新たな矛盾が生じているため、ESPNは広報担当者に窃盗疑惑を記録に残すよう要求。
21日3:00
大谷の弁護団バーク・ブレトラー法律事務所がESPNに対し、声明を発表。「最近のメディア取材に応じる過程で、大谷が大規模な窃盗の被害者であることが判明した。この問題を当局に引き渡す」とした。
21日3:30
ドジャースは、窃盗疑惑を知った直後に水原氏を解雇。
21日4:55
ESPNは水原氏に電話で連絡。同氏は「前回のインタビューでは嘘をついていた」と言い、「大谷は私のギャンブル行為や借金返済についてなど、何も知らなかった」と話した。ESPNの複数の質問の中では、野球賭博は再び否定し、「ショウヘイに嘘をつきましたか?」の質問には「はい」と回答。また、「ショウヘイの知らないうちに彼の口座からお金を取ったのか?」の質問には応答はなかった。
21日5:13
大谷の広報担当者がESPNに対し、「大谷は水原氏に情報をコントロールされ、クラブハウスのミーティングで、新しい通訳が来るまで何が起こっているのか理解していなかった」と話した。
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(SPREAD編集部)