【MLB】エ軍時代の指揮官が大谷翔平に“公開質問状” 「水原一平のギャンブル癖を知っていたのか」「ショウヘイ自身が……」

 

ドジャース・大谷翔平
ドジャース・大谷翔平(C)ロイター

米スポーツメディア『The Athletic』は3日、「ジョー・マドンが最前列で見た大谷翔平と通訳の関係:彼らは切っても切れない関係だった」と題して記事を公開。エンゼルス時代、大谷翔平投手を間近で見ていた元監督が取材に応じ、水原一平氏がドジャースから解雇される原因となった違法賭博問題などについて私見を述べた。

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■口座への無断アクセス「可能だと確信」と断言

エンゼルス時代、大谷の良き理解者として知られたジョー・マドン氏。今回の違法賭博問題については、やはり心を痛めているという。

「この話を見聞きした時、私は何も信じたくなかった。イッペイがショウヘイに対して不誠実であったという事実は、本当に想像したこともなかった。私は激しく憤慨している」。

大谷の通訳を務めていた水原氏は違法賭博に関与した疑いがかけられているが、大谷は3月25日(日本時間26日)に会見を開き、自身の賭博関与に関しては「一切ない」と全面的に否定。ブックメーカーの口座へ“大谷名義”で送金されていたことについても「(水原氏に)勝手に口座にアクセスされてお金を盗まれた」と明かしていた。

しかし、会見後も「本当に水原氏が大谷の銀行口座に無断でアクセスし、450万ドル(約6億8000万円)もの大金を送金することが可能なのか。50万ドル(約7500万円)を複数回に渡って送金したと言われているが、その間にも気が付かなかったのか」などの疑念は根強く残っている。

この点についてマドン氏は「ショウヘイとイッペイは切っても切り離せない関係だった」として、「ショウヘイは日々の請求書の支払い処理などに関してもイッペイに頼っていたと思う」と推察。そういう状況下であれば、水原氏が大谷の銀行口座へアクセスすることも「可能だと確信している」と断言した。

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■多額の送金「代理人事務所がなぜ気づかない」

その上で「ただ、私が理解できないのは、あれだけの大金が動いていながら、代理人事務所がなぜ気が付かなかったのかという部分だ」と指摘し、本来であれば経理を任されているはずの関係者が異変を察知し、大谷に伝えるはずだと示唆した。

ただ、『The Athletic』が改めて取材したところによると、大谷の代理人であるネズ・バレロ氏と彼が所属するエージェント事務所CAAは大谷の経理面にはタッチしておらず、CAAではなく別の会計事務所が大谷の経理を担当していることが分かったという。しかし、それならば、その会計事務所が何も異変に気付かなかったというのもおかしな話であり、新たな疑問として浮上することになるが……。

最後、「オオタニに質問したいことは何か」と記者から尋ねられたマドン氏は「質問は1つしかない」としながらも「この件について何か知っていたのか。(水原氏の)ギャンブル癖を知っていたのか。もし知っていたのなら、どうして止めなかったのか。(水原氏の)負債について知っていたのか。そして、何らかの形で(返済に)協力したのか」と立て続けに提示。「そして、もちろん単刀直入に聞くよ。ショウヘイ自身が何かに賭けたことはあるか、とね。それで終わりだ」と語った。

エンゼルス時代、大谷とともに戦った同氏の疑問が明らかになる日は来るのだろうか。違法賭博を巡る問題は、まだまだ収束の気配を見せない。

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(SPREAD編集部)