第29回NHKマイルカップ(5日/GI、東京芝1600m)には、昨年の朝日杯FS勝ち馬で皐月賞3着ジャンタルマンタル、阪神JF勝ち馬で桜花賞2着アスコリピチェーノ、ニュージーランドT2着ボンドガール、サウジアラビアRC勝ち馬ゴンバデカーブース、アーリントンC勝ち馬ディスペランツァらが出走予定。
ここでは「NHKマイルカップ2024」の出走予定馬、過去10年データ、過去傾向、枠順、追い切り、血統、穴馬など、予想に役立つ「馬券攻略ガイド」を随時更新する。
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目次
■「NHKマイルC2024」枠順・予想オッズ
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枠番 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 予想オッズ | 予想人気 | 厩舎 | 1 | 1 | ダノンマッキンリー | 牡3 | 57.0 | 北村友一 | 21.5 | 7 | 栗東・藤原英昭 | 1 | 2 | ノーブルロジャー | 牡3 | 57.0 | 松山弘平 | 12.9 | 5 | 栗東・吉岡辰弥 | 2 | 3 | ディスペランツァ | 牡3 | 57.0 | 鮫島克駿 | 18.0 | 6 | 栗東・吉岡辰弥 | 2 | 4 | イフェイオン | 牝3 | 55.0 | 西村淳也 | 63.3 | 14 | 栗東・杉山佳明 | 3 | 5 | ボンドガール | 牝3 | 55.0 | 武豊 | 8.3 | 3 | 美浦・手塚貴久 | 3 | 6 | ロジリオン | 牡3 | 57.0 | 戸崎圭太 | 30.3 | 8 | 美浦・古賀慎明 | 3 | 7 | チャンネルトンネル | 牡3 | 57.0 | 岩田望来 | 58.8 | 12 | 栗東・福永祐一 | 4 | 8 | エンヤラヴフェイス | 牡3 | 57.0 | 菱田裕二 | 148.8 | 18 | 栗東・森田直行 | 5 | 9 | キャプテンシー | 牡3 | 57.0 | M.デムーロ | 38.5 | 9 | 栗東・松永幹夫 | 5 | 10 | ウォーターリヒト | 牡3 | 57.0 | 菅原明良 | 100.6 | 16 | 栗東・河内洋 | 6 | 11 | アレンジャー | 牡3 | 57.0 | 横山和生 | 60.7 | 13 | 栗東・昆貢 | 6 | 12 | ゴンバデカーブース | 牡3 | 57.0 | J.モレイラ | 9.5 | 4 | 美浦・堀宣行 | 7 | 13 | シュトラウス | 牡3 | 57.0 | 北村宏司 | 45.1 | 11 | 美浦・武井亮 | 7 | 14 | アスコリピチェーノ | 牝3 | 55.0 | C.ルメール | 3.6 | 2 | 美浦・黒岩陽一 | 7 | 15 | マスクオールウィン | 牝3 | 55.0 | 岩田康誠 | 125.5 | 17 | 栗東・牧光二 | 8 | 16 | ジャンタルマンタル | 牡3 | 57.0 | 川田将雅 | 3.3 | 1 | 栗東・高野友和 | 8 | 17 | ユキノロイヤル | 牡3 | 57.0 | 石橋脩 | 78.3 | 15 | 美浦・小野次郎 | 8 | 18 | アルセナール | 牝3 | 55.0 | 横山武史 | 40.6 | 10 | 美浦・木村哲也 |
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※予想オッズは、SPREAD編集部が戦績等により掲載しています。
※出馬表・結果・成績・オッズなどのデータは、必ず主催者発表のものと照合し確認してください。
■「NHKマイルカップ2024」追い切り診断
追い切り評価:アスコリピチェーノ
【最終追い切り】1週前に自己ベストを更新する速い時計を出しており、レース当週はウッド終い重点の併せ馬で確認程度。とはいえ活気にあふれた行きっぷりから目標の未勝利馬を追い、取り付いてからは終始優勢の手応えを保って併入とした。前に馬を置いてもジッと我慢できており、コーナリングもスムーズそのもの。左回りでの実戦感覚をきっちり取り戻せたような内容だった。
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追い切り評価:ゴンバデカーブース
【最終追い切り】レース当週はJ.モレイラ騎手が騎乗し、坂路で併せ馬。坂の手前では勢い優勢に見えたが、そこから徐々に手応えが怪しくなり併走馬にアオられ、わずかではあるが遅れ入線となった。
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追い切り評価:ロジリオン
【最終追い切り】レース当週も新コンビとなる戸崎騎手が感触を確かめるような軽めの内容。ウッドで古馬3勝クラスと併走し、ラストは相手に合わせるようにして併入とした。ちょっとでも仕掛ければ突き放せそうな雰囲気にあったのは好感。
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■「NHKマイルカップ2024」過去10年データ
前走ローテ
前走・皐月賞組は過去10年で(10頭以上出走している前走レースのうち)勝率トップとなる15.4%、勝利数も最多の2勝を挙げている。今年は皐月賞3着のジャンタルマンタルが出走予定だが、同レースで3着以内に好走した馬の出走は、2004年のメイショウボーラー以来(NHKマイルC3着)となる。
また、同組で3着以内に好走した馬全てが、当日の上がり3F33秒台をマーク。「東京適性の表れ」ともいうべきデータだ。
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血統傾向
中距離重賞で実績を残す王道種牡馬の産駒を狙いたくなるのだが、3歳マイル王決定戦は真っ当にマイラー種牡馬が強い。過去10年でダイワメジャー産駒は【2.2.1.6】で複勝率45.5%だし、クロフネの産駒もこの10年で2勝を挙げている。
ついつい中距離重賞で見せた「スケール感」に釣られて、ディープ系やエピファネイアなんかを買ってしまいがちではあるものの、ここはマイルの晴れ舞台。血統的にキチンとマイルで走れる下地がある馬を狙うべきだ。
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人気・配当傾向
例年波乱が起こる本レースだが、過去10年で1番人気【2.1.1.6】、2番人気【3.2.1.4】、3番人気【1.1.1.7】と、上位人気が揃って馬券外に敗れたことはなく、少なくとも1~3番人気のうち1頭が好走している。また単勝オッズ3.9倍以下だった馬は【3.1.1.3】連対率50.0%とまずまず。
今年はジャンタルマンタルとアスコリピチェーノの2強ムードで、いずれも単勝3.9倍以下になる可能性は高い。2番人気以内【5.3.2.10】のうち、前走で負けた馬が【4.3.2.6】で、勝った馬は前走のアーリントンCで0秒6差をつけていたミッキーアイルしか結果が出ていない。
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枠順データ・傾向
過去10年、最多の3勝を挙げるのが6枠【3.0.1.15】と8枠【3.1.2.24】。また1~4枠が【2.5.4.69】で5~8枠が【8.5.6.80】と、勝利数なら断然外めの枠が優勢だ。3番人気以内の馬で見ても、1~4枠が【2.3.1.14】勝率10.0%、複勝率30.0%、5~8枠が【4.2.3.2】勝率40.0%、複勝率70.0%とその差は明確。4番人気以下の馬も、1~4枠【0.2.3.55】、5~8枠【4.4.4.77】となっている。
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■「NHKマイルカップ2024」全頭診断
アスコリピチェーノ
無傷の3連勝でGI馬に輝いた2歳時。年明け初戦が桜花賞のぶっつけ本番だったが、阪神JFで下したステレンボッシュに逆転を許す形となった。とはいえプラス10キロの馬体重増かつ自身のマイルの持ち時計を更新したように、確かな成長の跡が見られたレース。左回りは【2-0-0-0】、本レースに参戦したGI勝ちのあるダイワメジャー産駒の成績【2-1-0-1】を加味したとき、大きく評価を下げる理由は見当たらない。
アルセナール
前走クイーンカップ2着から本レースに参戦をはたす馬。その前走は自身の持ち時計を3秒近く詰めており、直線進路が塞がるシーンがありつつ外差し決着と思われたところをインから渋太く伸びた。デビューから東京芝1600mにこだわったローテーションを歩んでおり、社台ノーザン系クラブ馬の事情かもしれないが桜花賞をパスして臨む一戦。メンバー中最速の当舞台持ち時計も含め、穴妙味ある1頭と言えそうだ。
キャプテンシー
2番人気に支持された前走ニュージーランドT。結果は16着とまさかの大敗を喫したが、馬番フタ桁番から控える競馬を余儀なくされたこと、自身初の道悪で自慢のスピード能力を発揮できなかったことが影響したレースだ。参考外で良い。1分32秒5の走破時計で逃げ切り勝ちのジュニアカップで下したチャンネルトンネル、アレンジャーはのちにアーリントンカップで馬券内。逃げたときの成績【2-0-0-0】も含め、一変を期待したくなる穴馬候補だ。
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■「NHKマイルカップ2024」軸馬/穴馬予想コラム

危険な人気馬「ボンドガール」
新馬戦では、後にアルテミスSを制するチェルヴィニアや、京王杯2歳Sなど重賞で好走しているコラソンビートなどを押さえて勝利。サウジアラビアRC、前走のニュージーランドTと、重賞で連続2着に好走しており、NHKマイルCでも有力候補の1頭に数えられる。
しかし、現時点ではあくまで1勝馬の立場。過去10年のNHKマイルCで、1勝馬の成績は【1.0.2.27】勝率3.3%、複勝率10.0%と、勝ったのは2017年アエロリットのみ。
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データ攻略「ジャンタルマンタルに“100%データ”該当」
昨年の朝日杯FSを無敗で制したジャンタルマンタル。年明け以降はクラシック戦線を見据えて共同通信杯から始動、皐月賞も見せ場たっぷりの3着と改めてその力を示した。得意のマイルに替われば主役級。その期待の裏付けとなるデータはこちら。
・前走皐月賞でひと桁着順【2.1.0.0】
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データ攻略「ボンドガールに立ちはだかる【0.1.0.5】」
アスコリピチェーノとは対照的に“0%データ”に該当してしまったのがボンドガールだ。デビュー時から注目を集めていた馬で、新馬戦で下した馬にはのちの重賞好走馬がズラリと並ぶ。セレクトセールで2億円超えの取引額だったことも含めて目が離せない1頭となっているが、今回記すデータは以下のとおり。
・前走ニュージーランドTから臨む牝馬【0.1.0.5】
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穴ライズ「ようやく巡り合ったベストパートナー、激流でチャンス到来」
コンビ継続はプラス。速い流れになれば自慢の末脚が活きる可能性もあり、ようやく巡り合ったベストパートナーと馬券圏内へチャンス到来だろう。
◆詳細記事はコチラ⇒【NHKマイルカップ2024予想/穴馬アナライズvol.1】「ようやく巡り合ったベストパートナー、激流でチャンス到来」 想定オッズ“30倍台前後”の妙味
穴ライズ「前走はノーチャンスの競馬、着順だけで判断すると痛い目に遭う」
東京コースはこれまで3度経験し、連対率は100%と、府中が相性のいいコースであることは間違いない。波乱の立役者の資格をもった一頭で、買い目には忘れずに加えておきたい存在だ。
◆詳細記事はコチラ⇒【NHKマイルカップ2024予想/穴馬アナライズvol.2】「前走はノーチャンスの競馬、着順だけで判断すると痛い目に遭う」 想定“10人気”以下の爆穴
穴ライズ「名門厩舎が送り出す逸材候補、この人気なら狙って損はない」
昨年は関東リーディングに輝くなど、近年活躍の目覚ましい敏腕トレーナー。名門厩舎が送り出す逸材候補で、この人気なら狙って損はない。
◆詳細記事はコチラ⇒◆【NHKマイルカップ2024予想/穴馬アナライズvol.3】「名門厩舎が送り出す逸材候補、この人気なら狙って損はない」 前日“6人気”前後の伏兵
■「NHKマイルカップ2024」レース概要
開催日:
2024年5月5日(日)15時40分
2回東京6日目 11R
第29回 NHKマイルカップ(GI)
施行条件:
芝左1600m
3歳オープン/国際/牡・牝/馬齢
賞金:
1着 1億3000万円
2着 5200万円
3着 3300万円
4着 2000万円
5着 1300万円
■「NHKマイルカップ2024」東京芝1600mコース解説
スタート地点は2コーナー付近。スタート直後は緩やかな下りになっていてスピードに乗りやすい。バックストレッチ後半の起伏を越えると3コーナーに入り、3コーナーから4コーナーはカーブが緩やかなためペースが落ちにくい。ゴール前の直線は525.9メートル。直線の前半には全長160メートル、高低差2メートルのタフな坂が待っている。坂を上り切ってからゴールまでは約300メートルあって、ここで最後の瞬発力勝負になる。平均的に速いペースで流れることが多い上に、最後の直線では切れ味も求められる。マイラーとしての総合力を試されるコース。
■「NHKマイルカップ2024」過去プレーバック
2023年 シャンパンカラー
着順 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム・着差 | 上がり | 人気 | 1着 | 6 | 11 | シャンパンカラー | 牡3 | 57.0 | 内田 博幸 | 1:33.8 | 34.4 | 9 | 2着 | 2 | 3 | ウンブライル | 牝3 | 55.0 | 横山武史 | アタマ | 34.0 | 8 | 3着 | 5 | 10 | オオバンブルマイ | 牡3 | 57.0 | 武豊 | 1.1/4 | 34.4 | 3 |
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雨の中、稍重馬場でのレース。激しい追い比べに競り勝ったのは、9番人気の伏兵シャンパンカラー。1000メートル通過58秒4という力を要する馬場状態にしては速いラップが刻まれたが、後方集団の外を追走。直線は外から力強い脚で伸びて追い込んできたウンブライルをアタマ差抑えて、重賞初制覇をGⅠの大舞台で果たしたのだった。
2022年 ダノンスコーピオン
着順 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム・着差 | 上がり | 人気 | 1着 | 8 | 18 | ダノンスコーピオン | 牡3 | 57.0 | 川田将雅 | 1:32.3 | 34.3 | 4 | 2着 | 1 | 1 | マテンロウオリオン | 牡3 | 57.0 | 横山典弘 | クビ | 33.5 | 3 | 3着 | 5 | 10 | カワキタレブリー | 牡3 | 57.0 | 菅原明良 | クビ | 33.8 | 18 |
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1000メートル通過57秒4という速いラップが刻まれ、息の入らない流れの中、余裕あるレース運びを見せたのが4番人気のダノンスコーピオン。無理なく中団の外を追走し、直線へ。前を射程圏に捉えていざスパートすると、坂を力強く駆け上がり、残り200メートルを切ったあたりで堂々と先頭に躍り出る。大外からマテンロウオリオンが怒涛の追い込みを見せたが、クビ差退けて3歳マイル王に輝いたのである。
2021年 シュネルマイスター
着順 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム・着差 | 上がり | 人気 | 1着 | 7 | 15 | シュネルマイスター | 牡3 | 57.0 | C.ルメール | 1:31.6 | 34.0 | 2 | 2着 | 5 | 10 | ソングライン | 牝3 | 55.0 | 池添 謙一 | ハナ | 34.3 | 7 | 3着 | 4 | 8 | グレナディアガーズ | 牡3 | 57.0 | 川田将雅 | 2.1/2 | 35.1 | 1 |
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勝ったのは、弥生賞2着からの臨戦となった外国産馬で2番人気のシュネルマイスター。道中は9番手付近を追走し、直線へ。残り200メートルではソングラインは完全に抜け出したが、一完歩ずつ追い詰めていき、遂には2頭並んで決勝線を駆け抜ける。写真判定の結果、ハナ差の勝利。父はマイルG1・4連勝で2014年の欧州年度代表馬に輝いたKingman、母は独オークス馬の良血馬がつかんだ3歳マイル王のタイトルだった。
監修:山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長