【NHKマイルC/データ攻略】人気一角の牝馬に「0.1.0.5」 東京替わりでの連続好走が難しい“3つの理由”

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今週は東京競馬場でNHKマイルC(芝1600m)が行われる。過去にはエルコンドルパサー、クロフネ、キングカメハメハと日本競馬史を変えたといっても過言ではない名馬が勝利。GI馬2頭が参戦する今年は例年以上にハイレベルな戦いが予想される。

ここでは、過去10年からアスコリピチェーノボンドガールにフォーカスしたデータを取り上げる。

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■アスコリピチェーノの追い風となる「2.1.1.1」

GIウイナーの称号を引っ提げて臨むアスコリピチェーノ。休み明けの前走桜花賞はステレンボッシュの後塵を拝したものの、積み重ねた実績から上位人気が予想される1頭だ。この馬自身もっとも間隔が詰まったローテーションなどわずかな不安も囁かれるが、そんな声を払拭するデータがこちら。

・GIで馬券内歴があるダイワメジャー産駒【2.1.1.1】

5頭中4頭が馬券内と、この条件での馬券内率は80%。唯一の馬券外もセリフォスの4着と、掲示板は確実と言えるデータを示している。ダイワメジャー産駒と好相性の本レース×GI実績の掛け算で生まれた“鉄板級データ”だ。

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アスコリピチェーノについて補足すると、今回は久々にC.ルメール騎手に手綱が戻ることとなった。怪我明けのレースゆえ実戦勘など未知な部分はあるが、東京マイルGIを何度も制しているジョッキーの経験値は何物にも代えがたいものだ。競馬場・枠順・展開問わず大崩れのない安定感と血の力を背にGIタイトルの上積みを目論む。

■ボンドガールに立ちはだかる【0.1.0.5】

アスコリピチェーノとは対照的に“0%データ”に該当してしまったのがボンドガールだ。デビュー時から注目を集めていた馬で、新馬戦で下した馬にはのちの重賞好走馬がズラリと並ぶ。セレクトセールで2億円超えの取引額だったことも含めて目が離せない1頭となっているが、今回記すデータは以下のとおり。

・前走ニュージーランドTから臨む牝馬【0.1.0.5】

勝ち馬ゼロの“0%データ”に抵触。昨年はウンブライルが2着に入ったものの、勝利に手が届くことはなかった。過去10年のNHKマイルC×前走ニュージーランドTから臨む牝馬の相性は決して強調できるものではない。

エコロブルームの回避により、この馬がニュージーランドT組の大将格。当時を振り返ると道中で先行した馬と内枠を引いた馬が上位を独占しており、そのふたつに該当したボンドガールはかなり恵まれた印象を受ける。目下7年連続で馬番2桁番が勝利中の本レース。前述のデータに馬番、過去10年の馬券内馬30頭中21頭が差し追込馬と切れる馬に分があるレース傾向と、3つのマイナス材料がのしかかるなかでの連続好走は至難の業と言えるのかもしれない。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。