12日に東京競馬場で行われるヴィクトリアマイル(GI、芝1600m)の過去10年のデータを紹介する。
海外GⅠ帰りのナミュールや、前走阪神牝馬Sを制したマスクトディーヴァに、同じく阪神牝馬Sで2着だったウンブライル、前走中山牝馬Sを勝利したコンクシェルらが出走予定。
ここでは過去10年のデータから、予想のヒントになる「前走ローテ」を分析していく。
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目次
■阪神牝馬S組は直近5年に絞ると【0.1.2.30】
前走・阪神牝馬S組は過去10年で、4勝・連対3回・3着4回、と全てが最多。とはいえ、勝率5.9%・連対率10.3%・複勝率16.8%と率で見るとそれほど好相性ではないのがわかる。直近5年間に絞ると【0.1.2.30】とさらに成績は落ち込む。しかもその5年間は阪神牝馬Sの上位入着馬のほとんど(1・2着馬が5頭ずつ、3着馬が3頭)が出走しているにも関わらずである。上位人気が予想されるマスクトディーヴァ、ウンブライル、モリアーナはもちろん、阪神牝馬S組は全頭疑ってかかるべきデータだ。
阪神牝馬S【4.3.4.57】
大阪杯【1.1.2.3】
中山牝馬S【1.1.0.11】
高松宮記念【1.0.3.16】
1351ターフ【1.0.0.1】
有馬記念【1.0.0.0】
フェブラリーS【1.0.0.0】
福島牝馬S【0.1.1.20】
東京新聞杯【0.1.0.2】
京都牝馬S【0.1.0.5】
ダービー卿CT【0.1.0.4】
マイルCS【0.1.0.0】
一方、過去10年で比較的相性が良いのは前走・大阪杯組。出走数は6頭(ショウナンパンドラが2015年8着・16年3着と連続出走)と少ないが、その内の4頭は3着以内に入着。ただ、その4頭は全てそれまでに東京コースでのGI勝利経験があった。今年出走予定のハーパー、スタニングローズはともにオークス2着の実績があるものの、東京でのGI勝利経験はない。
1番人気が予想されるナミュールはドバイターフからの参戦となるが、過去10年でドバイターフからの出走馬はおらず、データとしては未知数。中5週という間隔は大阪杯と同じだが「海外帰りの中5週」なので、ローテというよりは状態面のチェックに重きを置きたい。
■福島牝馬S組は複勝回収値450超
続いて1勝の前走・中山牝馬S組。今年はこのレースの勝ち馬であるコンクシェルが参戦を予定しているが、中山牝馬S勝ち馬のヴィクトリアマイルの成績は【0.1.0.4】と苦戦傾向。また、ヴィクトリアマイルで好走した2頭は(2019年ノームコア1着・21年ランブリングアレー2着)、どちらも中山牝馬Sで比較的重いハンデ斤量(ともに55kg)を背負っていた。軽斤量53kgで展開の助けもあって勝利した感の強いコンクシェルはデータ面でもパフォーマンス面でも過剰評価は禁物。
逆に中山牝馬Sで9着のフィアスプライドのほうが巻き返すチャンスがありそう。前走は休み明けでトップハンデである斤量56kgを背負った上に、道中不利もあっての9着。適距離でもなかった中で着差0秒4差ならまだまだ見限れない。また、3走前には府中牝馬Sで上がり3F32秒6の末脚を見せ、勝ち馬から0秒1差の4着と東京適性の高さも示し、鞍上は直近10年で騎手最多タイの勝利数【3.1.1.3】を挙げているルメールというのも魅力的。
そして、過去10年で勝ち馬が出ていないものの、複勝回収値は驚異の458をマークするのが前走・福島牝馬S組。このローテから出走するフィールシンパシーは条件戦ながらも東京マイルは【1.1.0.0】と連対率100%。4走前のターコイズSでは、先に挙げたフィアスプライドに0秒2差の2着に肉薄。2015年に福島牝馬S5着からヴィクトリアマイル3着に好走したミナレットのように、先行しての粘り込みが持ち味の馬なので、展開利がありそうな枠順や並びになれば人気薄のヒモ穴として押さえておいても良いだろう。
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