Advertisement

【ヴィクトリアマイル2024特集】出走予定・枠順、追い切り、予想オッズetc. ナミュールは昨年同様“鬼門”6枠 お役立ち馬券攻略ガイド

ナミュール/23年マイルCS(C)Eiichi Yamane
ナミュール/23年マイルCS(C)Eiichi Yamane

第19回ヴィクトリアマイル(12日/GI、東京芝1600m)には、昨年のマイルCS勝ち馬でドバイターフ2着ナミュール、阪神牝馬Sの勝ち馬マスクトディーヴァ、同2着ウンブライル、同3着モリアーナ、2022年の秋華賞勝ち馬スタニングローズらが出走予定。

ここでは「ヴィクトリアマイル2024」の出走予定馬、過去10年データ、過去傾向、枠順、追い切り、血統、穴馬など、予想に役立つ「馬券攻略ガイド」を随時更新する。

■「ヴィクトリアマイル2024」出走予定馬・予想オッズ

→→→右へスクロール→→→

枠番馬番馬名性齢斤量騎手予想オッズ予想人気厩舎
11ライラック牝556.0戸崎圭太43.89美浦・相沢郁
22フィアスプライド牝656.0C.ルメール14.34美浦・国枝栄
23スタニングローズ牝556.0西村淳也17.15栗東・高野友和
34コンクシェル牝456.0岩田望来21.87栗東・清水久詞
35ウンブライル牝456.0川田将雅11.73美浦・木村哲也
46マスクトディーヴァ牝456.0J.モレイラ2.62栗東・辻野泰之
47ハーパー牝456.0池添謙一27.48栗東・友道康夫
58サウンドビバーチェ牝556.0松山弘平86.112栗東・高柳大輔
59テンハッピーローズ牝656.0津村明秀134.014栗東・高柳大輔
610ナミュール牝556.0武豊2.31栗東・高野友和
611ルージュリナージュ牝556.0横山和生109.813美浦・宗像義忠
712キタウイング牝456.0杉原誠人175.015美浦・小島茂之
713モリアーナ牝456.0横山典弘17.76美浦・武藤善則
814フィールシンパシー牝556.0横山琉人54.510美浦・小島茂之
815ドゥアイズ牝456.0鮫島克駿57.111栗東・庄野靖志

→→→右へスクロール→→→

※オッズは前日最終オッズを掲載しています。

◆【ヴィクトリアマイル2024予想/前日オッズ】2強以外に“馬券内率61.5%”該当 10人気以下の穴馬は関東ジョッキーが狙い目

■「ヴィクトリアマイル2024」追い切り

追い切り評価:マスクトディーヴァ

【最終追い切り】レース当週はルーティン通り坂路で単走。輸送を考慮し馬なりの調整ながら、高いモチベーションを感じさせるように序盤からキビキビとした動きでスピードに乗っていき、ラストも軽い扶助だけで12秒8-12秒1という加速ラップで締めくくれていた。

Advertisement


◆詳細記事はコチラ⇒【追い切り診断】マスクトディーヴァ、自然体で自己ベストに「充実一途」の感 その評価は?

追い切り評価:ドゥアイズ

【最終追い切り】レース当週はいつもの調整パートナーである加藤騎手が騎乗し、CW単走。この日は1週前と異なり序盤にやや行きたがる面が目立った。そして1週前よりはだいぶ素軽くはなっていたものの、仕掛けへの反応はワンテンポ遅れてジワッと伸びた程度。力強さはあったが、やや物足りない内容となっている。

◆詳細記事はコチラ⇒【追い切り診断】ドゥアイズ、反応がチグハグで精神的に「大きなブレ」がある……その評価は?

追い切り評価:スタニングローズ

【最終追い切り】レース当週も西村淳騎手が騎乗し坂路単走 鞍上が反応を確かめる程度の内容だったが序盤から集中し、ブレのない弾丸のようなフォームで駆け上がる。ラストはまったく楽な手応えのままスパッと切れた。

◆詳細記事はコチラ⇒【追い切り診断】スタニングローズ、弾丸のようなフォームで前走時から数段アップ その評価は?

■「ヴィクトリアマイル2024」過去10年データ

前走ローテ

[過去10年]ヴィクトリアマイル2024の前走ローテ

前走・阪神牝馬S組は過去10年で、4勝・連対3回・3着4回、と全てが最多。とはいえ、勝率5.9%・連対率10.3%・複勝率16.8%と率で見るとそれほど好相性ではないのがわかる。直近5年間に絞ると【0.1.2.30】とさらに成績は落ち込む。しかもその5年間は阪神牝馬Sの上位入着馬のほとんど(1・2着馬が5頭ずつ、3着馬が3頭)が出走しているにも関わらずである。上位人気が予想されるマスクトディーヴァ、ウンブライル、モリアーナはもちろん、阪神牝馬S組は全頭疑ってかかるべきデータだ。

Advertisement


◆詳細記事はコチラ⇒【ヴィクトリアマイル2024予想/前走ローテ】阪神牝馬S組「最多4勝」も疑問 ”条件付き”で狙うなら「複勝回収値458」のローカル組

血統傾向

今回注目したい配合は、父サンデー系×母がマキャヴェリアンの血を引く組み合わせ。父サンデー系×母マキャヴェリアン持ちの馬の成績は、過去10年に限定しても【2.0.0.3】で勝率40%、通算成績だと【3.0.0.3】で勝率50%をマークする。

ちなみにこのレースで3年連続で馬券となり、3連単2070万馬券の立役者にもなった2015・16年勝ち馬ストレイトガールもサンデーとタイキシャトルを通じてヘイロー3×4のクロスを持っていた。

◆詳細記事はコチラ⇒【ヴィクトリアマイル2024予想/血統展望】想定7人気以下に“2070万馬券の使者”との共通点 「3.0.0.3」で穴候補に名乗り

人気・配当傾向

過去10年、1番人気が【2.2.1.5】で勝ったのは単勝オッズ1倍台だったグランアレグリアとアーモンドアイのみ。今振り返っても、トップクラスのマイラーと9冠馬でありレベルが違う2頭で勝利も頷ける。今年はナミュールとマスクトディーヴァの2強ムードだが、今年のメンバーならナミュールが実績面でひとつ抜けた存在であり、当日1倍台まで押し上げられれば勝ち切る可能性が高まる。しかし、3番人気以内が【2.5.2.21】勝率6.7%、複勝率30.0%、回収値が単勝9、複勝48と、とにかく上位人気が不振な本レース。今年も穴馬の台頭は十分だろう。

◆詳細記事はコチラ⇒【ヴィクトリアマイル2024予想/高配当メソッド】JRA重賞最高払い戻しの「3連単2000万馬券」など大荒れGI “馬券内率52%”の中穴に妙味

枠順データ・傾向

過去10年、最多5勝を挙げるのが3枠で【5.0.1.14】勝率25.0%、単回収値211をマーク。2021年にグランアレグリア、22年にソダシ、23年にソングラインと連勝中。偶然とも見れるかもしれないが、2枠が【2.1.2.15】複勝率25.0%で2位につけており、2~3枠はレース運びがしやすい枠と言えそうだ。2~3枠のうち、当日4番手から10番手以内につけた差し馬に限ると【7.1.3.11】勝率31.8%、複勝率50.0%と高値安定。スタニングローズとウンブライルは脚質的にも、2強に割って入る存在としてチャンスがありそう。

◆詳細記事はコチラ⇒【ヴィクトリアマイル2024予想/枠順】勝利を引き寄せる好枠は2~3枠 ナミュールは昨年同様「複勝率10%、回収値15」の鬼門6枠

■「ヴィクトリアマイル2024」全頭診断

ナミュール

この馬で強調したいのは富士S。芝1600m以上の条件で施行された過去の同レースにおいて、勝利を収めた牝馬はトリプティク(GI9勝の外国馬)、シンコウラブリイ(マイルCS勝ち馬)、ノームコア(GI2勝)、ソングライン(GI3勝)とその時代を彩った名牝がズラリと並ぶ。さらに付け加えると、過去10年のヴィクトリアマイルにおける古馬混合マイルGI勝ち馬は【4.1.1.0】。牝馬同士なら力が違いすぎる、というのが現状の見解だ。

ウンブライル

重賞未勝利と実績は物足りなく映るが、当舞台のNHKマイルCで2着に入るなど上級クラスで好勝負が目立つ馬。馬体重が絞れたことで切れ味が増した前走阪神牝馬Sはマスクトディーヴァを追い詰めたように中身のある一戦だった。12-2月の冬競馬を除いた際の成績は【2.3.0.0】。5月の本レースは絶好の舞台と言えるし、ノーマークにはできない。

モリアーナ

渋った馬場でのレースが続いていたが、良馬場替わりの前走は上がり3F32秒9の脚。東京マイルの新馬戦で上がり3F33秒0を使ったときから感じていたが、やはりこの馬は瞬発力勝負でこそ真価を発揮するタイプだ。ナミュール、マスクトディーヴァとの比較では分が悪い印象も、上位進出の可能性に警戒したい。

◆詳細記事はコチラ⇒【ヴィクトリアマイル/全頭診断】2強の片方に“勝率0%”の壁 穴妙味は「3.0.0.0」条件期待の想定6人気以下

■「ヴィクトリアマイル2024」軸馬/穴馬予想コラム

危険な人気馬:マスクトディーヴァ

今季初戦の東京新聞杯こそ6着に敗れたが、前走の阪神牝馬Sでは、好位からあっさりと抜け出す完勝劇。引き続き牝馬が相手となる今回は、GI獲得へ願ってもないチャンスだろう。

前走・阪神牝馬S組は、過去10年で最多4勝をマークする相性の良いレース。しかし、その4勝はいずれも阪神牝馬S敗戦馬で、勝ち馬は【0.1.0.9】と、馬券に絡んだのは2020年2着のサウンドキアラ1頭のみと、必ずしも前哨戦制覇が本番とは結びついていない。また、マスクトディーヴァは、父ルーラーシップ、祖父キングカメハメハの血筋だが、父キングカメハメハとしては、2011年にアパパネが勝っているものの、過去18回で【1.1.1.20】と成績としては低調気味だ。

詳細記事はコチラ⇒◆【ヴィクトリアマイル2024予想/危険な人気馬】4歳一角は“消し”判断 「馬券内率10%」程度では簡単に飛びつけない

データ攻略「ナミュールに“100%データ”該当」

昨年のマイルCSで悲願のGI制覇を達成したナミュール。その後は香港、ドバイと海外を転戦しそれぞれ馬券内と海の向こうでもその力を示した。強豪牡馬相手の近走から一転、今回は牝馬同士の戦い。あまりにも格が違いすぎる……そんな前評判の裏付けとなるデータはこちら。

・古馬混合のマイルGI勝ち馬【4.1.1.0】

詳細記事はコチラ⇒◆【ヴィクトリアマイル2024予想/データ攻略】2強の1頭に「4.1.1.0」で圧勝ムード “半信半疑なら買い一択”の根拠は4走前

データ攻略「マスクトディーヴァに立ちはだかる【0.1.0.9】」

フィアスプライドとは対照的に“0%データ”に該当してしまったのがマスクトディーヴァだ。前走阪神牝馬Sで重賞2勝目をマーク。良績に乏しい距離を克服したことで、一躍主役候補に名乗りを上げた。鞍上のJ.モレイラを背に臨む点も含めて上位人気が濃厚の1頭だが、今回はデータ面でのマイナス材料が浮上してしまう。

・前走阪神牝馬S勝ち馬【0.1.0.9】

詳細記事はコチラ⇒◆【ヴィクトリアマイル2024予想/データ攻略】想定5人気以下に“東京最強のジョーカー”降臨 マスクトディーヴァには「0%」の鬼門出現

穴ライズ「穴党が狙うならこのパターンしかない」

逃げる競馬では、これまで3戦3勝と負け知らず。自分のペースで気持ちよくレースを運べれば、最後まで渋太い馬だ。2014年の勝ち馬ヴィルシーナや、翌15年の3着ミナレットなど、ヴィクトリアマイルでは波乱の歴史に逃げ馬あり。
◆詳細記事はコチラ⇒【穴馬アナライズ】「波乱の歴史は繰り返す、穴党が狙うならこのパターンしかない」 単勝オッズ“20倍台”で穴妙味

穴ライズ「近走だけで見限るのはさすがに早すぎる」

自身初の重賞タイトルとなった昨年2月のクイーンCは、ヴィクトリアマイルと同じ東京芝1600m。舞台適性の高さに加え、牝馬限定戦と買い要素タップリのここなら、復活の走りまで期待していい。
◆詳細記事はコチラ⇒【穴馬アナライズ】「近走だけで見限るのはさすがに早すぎる、ここは買い要素タップリ」 想定“8人気”以下の盲点

■「ヴィクトリアマイル2024」レース概要

開催日
2024年5月12日(日)15時40分
2回東京8日目 11R
第19回 ヴィクトリアマイル(GI)

施行条件
芝左1600m
4歳以上オープン/国際/牝/定量

賞金
1着 1億3000万円
2着 5200万円
3着 3300万円
4着 2000万円
5着 1300万円

■「ヴィクトリアマイル2024」東京芝1600mコース解説

東京芝1600mのコース図

東京芝1600mのコース図

スタート地点は2コーナー付近。スタート直後は緩やかな下りになっていてスピードに乗りやすい。バックストレッチ後半の起伏を越えると3コーナーに入り、3コーナーから4コーナーはカーブが緩やかなためペースが落ちにくい。ゴール前の直線は525.9メートル。直線の前半には全長160メートル、高低差2メートルのタフな坂が待っている。坂を上り切ってからゴールまでは約300メートルあって、ここで最後の瞬発力勝負になる。平均的に速いペースで流れることが多い上に、最後の直線では切れ味も求められる。マイラーとしての総合力を試されるコース。

■「ヴィクトリアマイル2024」過去プレーバック

2023年 ソングライン

着順枠番馬番馬名性齢斤量騎手タイム・着差上がり人気
1着36ソングライン牝556.0戸崎圭太1:32.233.24
2着816ソダシ牝556.0D.レーンアタマ33.63
3着12スターズオンアース牝456.0C.ルメール3/433.61

→→→右へスクロール→→→

雨に見舞われながら、なんとか良馬場で施行されたレース。1番人気は桜花賞&オークス二冠馬スターズオンアースだったが、勝ったのは東京を得意とする4番人気ソングライン。道中は馬群の中、中団を追走し、直線へ。残り200メートルあたりまで進路がなかったが、内を突いて鋭く加速。最後は粘るソダシをアタマ差だけ交わして大熱戦を制したのである。前年の安田記念に続く、GI2勝目だった。

2022年 ソダシ

着順枠番馬番馬名性齢斤量騎手タイム・着差上がり人気
1着35ソダシ牝455.0吉田隼人1:32.233.44
2着611ファインルージュ牝455.0C.ルメール233.43
3着47レシステンシア牝556.0横山武史クビ34.16

→→→右へスクロール→→→

GⅠホース5頭が揃った一戦を制したのはマイルに絶対の自信を持つ4番人気のソダシ。抜群のスタートから好位をキープし、直線では追い出しをひと呼吸遅らせて余裕たっぷりにスパート。残り200メートルを過ぎたあたりで敢然と先頭に躍り出て、激しい2着争いを尻目に2馬身突き放してのゴール。完勝ともいえる走りで3つ目のGⅠタイトルを手にしたのだった。

2021年 グランアレグリア

着順枠番馬番馬名性齢斤量騎手タイム・着差上がり人気
1着36グランアレグリア牝555.0C.ルメール1:31.032.61
2着48ランブリングアレー牝555.0吉田隼人433.210
3着11マジックキャッスル牝455.0戸崎圭太クビ33.55

→→→右へスクロール→→→

勝ったのは単勝オッズ1.3倍の断然人気に推されたグランアレグリア。1000メートル通過は57秒6とラップは速かったが、余裕たっぷりに中団付近を追走。直線は外から促されるまでもなく、瞬く間に後続との差を広げていく。結局、熾烈な2着争いを4馬身後方に見て、悠々と先頭ゴールを果たすのだった。GⅠ5勝目で短距離路線の絶対的主役としての力を誇示した。

監修:山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長