Advertisement

歴代ダービージョッキーたちと戸崎圭太、そしてキズナとエピファネイアの仔が演出した極上の「2分24秒3」【日本ダービー】

ダノンデサイル/2024年日本ダービー(C)Toshihiko Yanagi
ダノンデサイル/2024年日本ダービー(C)Toshihiko Yanagi

2021年に生まれたサラブレッド7906頭。その頂点を決するダービーに18頭が駒を進めた。

ここに至るまでの約4年間、ホースマンたちの弛まぬ努力と厳しい競走を勝ち抜いた選ばれし18頭だったが、前々日金曜日にメイショウタバルが挫石のため、出走を取り消した。陣営にとって、これほどの無念はなかろう。

同時にこの取消によって、ファンの間ではダービーで先手を奪う馬はどれかという議論が起こった。皐月賞でハイペースを演出し、レコード決着の片棒を担いだメイショウタバルがいなくなり、一転して逃げ馬不在のダービーになった。もちろん、展開はファンだけが考えるわけではなく、ダービーに出走する騎手たちも同じようにあらゆる戦略を練っていたにちがいない。

そんな展開の読みづらい状況が、今年のダービーの根底にあり、これが極上のダービーを生み出した。

◆【安田記念2024予想/危険な人気馬】名手鞍上の実績馬を“消し” 「0.0.0.19」「0.0.0.36」の鬼門とコース実績懸念

■1コーナー時点ではジャスティンミラノに勝機

PR

UMAJIN競馬サロン2024春のキャンペーン

前半1000m通過1分02秒2は1986年以降、良馬場のダービーでは4番目に遅い。同タイムは1989年ウィナーズサークル。35年も前だ。馬場管理の技術が向上したことを踏まえれば、この1分02秒2はかなり遅い。スローペースは凡戦と評価しがちだが、勝ち時計2分24秒3はキズナが勝った2013年と同タイム。あの年は前半1000m通過1分00秒3であり、今年は後半でかなり時計を挽回した。単純に前残りと断言できず、価値は決して低くない。

そんな表面的な記録では判断できない深いダービーを演出したのは、歴代のダービージョッキーたちだった。それぞれが勝利を目指し、その最善手を模索した結果であり、ダービーの勝ち方を知る騎手たちと初勝利を目指す戸崎圭太騎手とジャスティンミラノの攻防は何度も見返せるほど面白い。

まずは冒頭で書いた先陣争いだ。スタート直後、最初に動いたのはダノンデサイルの横山典弘騎手だった。逃げ馬不在の競馬では、お互いが出方を観察し合うような場面も多いが、真っ先にアクションを起こし、前に行くことを宣言した。機先を制する先制攻撃に呼応したのが武豊騎手とシュガークン。ダノンデサイルに併せに行き、ついていく姿勢をみせる。

だが、横山典弘騎手は抑えにかかり、ハナに行かないと主張した。そこに大外枠から岩田康誠騎手エコロヴァルツがハナを狙いにきた。GIで追い込んで2着に来た馬であえてハナを目論む。これもまたダービージョッキーの大胆さだろう。エコロヴァルツが来たことで、ダノンデサイルは1コーナーでインのポケットに入ることに成功した。シュガークンはエコロヴァルツに前に入られ、かつ外の2番手になったことで、2コーナーにかけて行きたがる素振りをみせた。このわずかな消耗が最後に響いた。

Advertisement


3名のダービージョッキーが思惑を巡らし、できあがった隊列は速くなるはずもない。一方、ジャスティンミラノも戸崎騎手が序盤で折り合いを欠くリスクを背負い、ポジションをとりにいった。最高の形で1コーナーをクリアできたといっていい。この時点で、私にはジャスティンミラノの勝機がみえた。


PR

UMAJIN競馬サロン2024春のキャンペーン