第44回新潟2歳S(25日/GIII、新潟芝1600m)には新馬戦を5馬身差で快勝したサートゥルナーリア産駒のコートアリシアン、藤田晋氏が所有する外国産馬・シンフォーエバー、東京芝1400mを鮮烈な末脚で制したキングマン産駒のスターウェーブなどが出走予定。
本記事では、出走各馬の追い切りを診断し「S」「A」「B」の3段階で評価した有力馬や穴馬をピックアップ。ここでは「スターウェーブ」を取り上げる。
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■スターウェーブ
【中間調整】父がジャックルマロワ賞など欧州芝マイルGIを4勝したキングマン。母の全姉が英インターナショナルS勝ち馬という世界的良血とあって、昨年のセレクトセール1歳セッションでは税抜き3億円で取引された期待馬だ。6月2日、東京芝1400mのデビュー戦では前に馬を置いて力みつつも、直線では早めに抜け出し1馬身1/4差の快勝を収めた。
その後は放牧で心身の成長を図り、新潟2歳Sで重賞初制覇へ挑むことに。7月末に帰厩し坂路とウッド併用でじっくりと本数を消化している。1週前追いは三浦騎手が騎乗し3頭併せ。脱落した未勝利馬には大きく先着したが、もう1頭の1勝クラスにはややアオられ気味。渋太く併入としたものの、あと少し切れて欲しい感はあった。
【最終追い切り】レース当週も三浦騎手が騎乗しウッド単走。1週前である程度負荷は掛かっており、最終追いは終い重点で疲れを残さないことに主眼を置いたような内容だった。直線の入り際でやや頭が高くなったが、促された半ばからはまずまずの加速。それでもあと少し気迫を出して欲しいところではあった。
【見解】予定通り本数をしっかり重ねており、健康面や脚元などは問題なさそう。ただし精神面のブレが大きいのか、この中間の攻めではラストにもう1枚ギアが上がり切らないようだ。力んだ初戦の雰囲気からして、より短いところに適性があるのかもしれない。“3億円ホース”として注目されるが、ここで中心視するまではどうか。
総合評価「B」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)
【重賞深掘りプロジェクト】調教ライター。競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。