米メディア『FOXスポーツ』は3日、「MVPはオオタニかフランシスコ・リンドーアか?MLBベストチームは? スモルツが見解を述べる」と題して記事を公開。サイ・ヤング賞を受賞し、殿堂入りを果たしているジョン・スモルツ氏がMVPレースなどを占った。
史上6人目となる40-40(40本塁打、40盗塁)を達成し、さらに数字を伸ばしている大谷翔平投手(ドジャース)をフランシスコ・リンドーア内野手(メッツ)が阻むのか。スモルツ氏が持論を述べた。
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■逆転するには「歴史的な9月が必要」
今回の記事は『FOXスポーツ』のローワン・カブナー記者が、スモルツ氏に質問する形で進められた。同記者は単刀直入に「オオタニが歴史的な50-50(50本塁打、50盗塁)に近づいている中、メッツのリンドーア内野手が9月に大活躍すれば、ナ・リーグMVP争いでオオタニを追い抜くチャンスはまだあると思いますか?」と尋ねた。
この質問に対して、スモルツ氏はリンドーアがプレーオフを狙うチームをけん引していることを評価し、(2021年に結んだ)大型契約にふさわしい活躍を見せていると認めた上で、大谷に軍配をあげた。
「リンドーアは間違いなく多くの票を集めるでしょう。しかし、彼の活躍ぶりをもってしてもオオタニを追い抜くのは難しいと思う。もちろん、オオタニがDH専任であることは知っていますし、守備での貢献度がないことについては多くの議論が交わされるはず。ただ、彼はこれまでのフルタイムDHができなかったことをやっています。ですから、終盤はエキサイティングな展開になると思いますが、リンドーアあるいは他の誰かがオオタニを追い抜くのは至難の業、歴史的な9月が必要になるでしょう」と述べた。
■チーム成績は投票の判断材料にならない
また、スモルツ氏は「MVPを選ぶにあたってチーム成績やチームに対する貢献度も考慮されるべきか」という問いに対しては、「そういう意見があることは分かる」と理解を示しつつ、「MVPは所属チームに関係なく、そのリーグで最も素晴らしいシーズンを送った選手に贈られるべきです」と主張。あくまで個人のパフォーマンスを評価対象にすべきと訴えた。
その上で、成績的に甲乙つけがたい選手が複数いる場合に限り、チームの成功にどれくらい貢献したか、それを投票の判断材料にしてもいいのではないかと持論を述べた。
スモルツ氏はブレーブスなどで21年間プレーし、通算213勝155敗。リリーフとしても活躍し、154セーブをあげた。防御率3.33、3084奪三振を記録し、2015年に殿堂入り。現在は『FOXスポーツ』の解説者を務めている。
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