ア・リーグ優勝決定シリーズの第2戦が15日(日本時間16日)にヤンキースタジアムで行われ、6-3でヤンキースがガーディアンズを下し、本拠地2連勝を飾った。この試合、不振に苦しんでいたアーロン・ジャッジ外野手が今ポストシーズン初の本塁打を放ち、復活の狼煙をあげた。復活劇の背景を米スポーツメディア『The Athletic』が伝えている。
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■「それは彼を怒らせるだろう」
ジャッジはこの試合前までのポストシーズン5試合で、打率.133(15打数2安打)、1打点ノーアーチと不振に陥っていた。
しかし、迎えた7回の第4打席。ついに主砲が目覚めた。相手7番手ハンター・ギャディス投手が投じた外角高めのストレートを捉えると、高く舞い上がった打球は中堅フェンスを越えた。
待望の1発を受けて、『The Athletic』は「ヤンキースは、フアン・ソトの敬遠によってジャッジが目覚めたと信じている “それは彼を怒らせるだろう”」と題して記事を公開した。
記事は復活弾の引き金となったのは、2回1死二、三塁の場面にあったと解説。ここでガーディアンズは2番フアン・ソト外野手を敬遠。満塁策を取り、3番ジャッジとの勝負を選択。結果は中犠飛で1点を挙げたが、本塁打と打点でア・リーグ2冠に輝いた男のプライドは傷ついた。
この敬遠策を目の当たりにした時、ヤンキースのクラーク・シュミット投手は「どうなっているんだ、これは狂っている」と感じたという。そして「世界最高の打者と対戦するために、その前の打者を敬遠するなんて、そりゃ彼を怒らせるだろう。クマを突っつくようなものだよ」と続けた。
■同僚「地球上で最高の打者」
さらに「ジャッジは地球上で最高の打者だ。彼が本塁打を打つのは時間の問題だったが、これで彼は完全に目覚めるだろう」と話し、ガーディアンズの採用したプランが、猛打爆発の呼び水になると予想した。
ガーディアンズのスティーブン・ボート監督は試合後、大胆采配の背景について「彼がダブルプレーを打ってくれることを期待した」とコメント。確かにジャッジは今季、ワースト1位となる22個のダブルプレーを記録。前打者ソトが好調ということも加味すれば、うなずけるアイディアだったかもしれない。
しかし、この采配は結局、ガーディアンズにとっては最悪の「ジャッジ復活」という形で裏目に出たのかもしれない。
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