今オフのフリーエージェント(FA)市場において、投手部門でトップに挙げられるのが、30歳のコービン・バーンズ。MLB公式サイトもFA選手ランキングでフアン・ソト外野手に次ぐ、全体2位に選出した。2021年のサイ・ヤング賞右腕の新天地はどこになるのか。ソト同様に注目が集まっている。
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■4年連続オールスター戦に選出
オリオールズからFAになったバーンズは、今季32試合に先発して15勝9敗、防御率2.92という好成績をマーク。何より4年連続でオールスターゲームに選出されるなど、安定感が光る右腕だ。
堅実な先発投手は多くの球団が求めており、当然のごとく争奪戦に発展している。ただ、米スポーツメディア『The Athletic』によると、新契約には7年2億1700万ドル(約339億円)が必要とされており、これはドジャースのクレイトン・カーショー投手らに匹敵する数字。簡単に手が出せる金額ではない。
そこで、同メディアは現実的な新天地候補として9球団を紹介し、バーンズが加入した場合の効果などを説明した。その中には今季投手陣に負傷者が続出したドジャースも含まれている。ただ、「日本の天才ロウキ・ササキがまもなくポスティングされ、メジャー球団に来ると思われる。そのため、バーンズはロサンゼルスにとって最優先ではないかもしれない」と記し、補強の本命ではないと予想した。
■大谷のマウンド復帰は未定
それでも「ササキの存在が、南カリフォルニア出身のバーンズ獲得を否定する理由にはならない」と補足し、ドジャースがバーンズ獲得にも乗り出す可能性を指摘。その理由は、現時点で考えられるドジャースの来季先発陣にあると説明した。
顔ぶれは山本由伸、タイラー・グラスノー、大谷翔平、トニー・ゴンソリン、ダスティン・メイのほか、現在FAになっているカーショー、ジャック・フラハティ、ウォーカー・ビューラーの帰還だ。
ただ、大谷は投手として今季全休だったほか、先日は左肩の手術も行い、マウンド復帰の時期は未定。ゴンソリン、メイも今季全休で、来季は球数制限などの対応も考えられる。山本もシーズン途中で一時離脱し、グラスノーはポストシーズンにも戻って来ることができなかった。大エースであるカーショーについては36歳という年齢も考えれば、不安は拭えない。ここに佐々木が加わったとしても、あくまでルーキーであり、どこまで通用するかは不透明。
つまり、健康面を含めて万全のローテーションとは言い難く、毎シーズンのように30試合前後登板しているタフネス右腕のバーンズは是が非でも確保したいところ。同メディアは最後、「そう、ドジャースは投手を必要としている。そして、それを実現するための資金も持っている」と結び、バーンズの新天地として相変わらず有力だと念を押した。
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