卓球の「WTTファイナルズ福岡2024」は23日、福岡県の北九州市立総合体育館にて男子シングルスの準決勝が行われ、世界ランキング7位の張本智和(智和企画)は同2位の林詩棟(中国)と対戦。ゲームカウント4-3で勝利し決勝進出を決めた。
◆【実際の映像】張本智和、世界2位撃破で感情爆発! 会場が大声援に包まれた激戦決着、決勝進出確定の瞬間
■今大会絶好調のまま挑んだ世界2位との戦い
日本勢では男子唯一のシングルス参戦となった今回の張本智は、1回戦で世界5位の梁靖崑(中国)に3-1で競り勝つと、日韓エース対決となった22日の張禹珍相手には序盤から寄せ付けずにストレート。好調さを維持したまま準決勝まで勝ち進んだ。
19歳の林詩棟との戦いでは第1ゲーム途中から劣勢となり、その流れのまま第2ゲームも連取される厳しいスタート。それでも、第3ゲーム中盤からの5連続ポイントで波に乗り取り切ると、第4、6ゲームも奪取しフルゲームへ持ち込む。最後は9-10のビハインドを逆転して劇的なフルゲーム勝ちとなった。
張本智は試合後に、「今の世界ランクトップ10から20くらいまでは3-3までの実力をつけることはできるけど、最後の1点を決め切る実力は誰にもないと思う。そこは20人くらいしかこうはならない」と現在の男子卓球界の力関係について分析しつつ、「僕たちが練習しているのはこの舞台で3-3にするための力」だとし、そこからは運に左右される面があるとした。
張本智は初戦の第4ゲーム、準々決勝戦の第3ゲームと今大会は劣勢になりかける場面で踏みとどまり勝ち切るケースが目立つ。
この点については「正直0-3はほぼ負けになってしまうので、何があっても3ゲーム目取りたいとか。たまたまと言ったらあれですけど、最後9-10から回り込みがハマりました」と語り、「自信をもってとかは思わないですけど努力した結果だと思うので、たまたま狙い通りではありましたけど、相手の狙いがあったらどうなるか。9点までは努力でとれるけれど、10点、11点はたまたまとしか言いようがない」とあと1点が欲しい状況での戦いについて力説した。
張本智は1回戦で世界5位の梁靖崑、準決勝で世界2位の林詩棟を下す圧巻のパフォーマンス。24日の決勝では地元開催大会で王楚欽(中国)相手に三度伝説を残せるか注目が集まる。
◆戸上隼輔が分析した逆転劇の勝因 篠塚大登は“絶対本命”のルブラン兄弟との決勝に「二人へのリベンジを日本で果たす」
◆カットマンペアが見せた圧巻の中国勢連破 橋本帆乃香が明かした修正点、佐藤瞳はミキハウス対決に「先輩の勢い見せたい」