ドジャースからフリーエージェント(FA)となり去就が注目されているウォーカー・ビューラー投手。2024年シーズンはレギュラーシーズンこそトミー・ジョン手術明けの影響もあり1勝に留まったが、ポストシーズンで存在感を示すと、ヤンキースとのワールドシリーズ第5戦の最終回に登板し、胴上げ投手に輝いた。
復活を印象付けた30歳の右腕は去就が注目されるなか、MLB公式が注目のFA選手として取り上げ、移籍先候補について言及している。
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■2桁勝利2度も右ひじを手術
ビューラーは2015年にドラフト1巡目(全体24位)でドジャース入りすると、19年に14勝、21年に16勝を挙げて22年に自身初の開幕投手を務めるなど飛躍した。
しかし、2022年に右ひじの違和感によりトミー・ジョン手術を受け23年は全休。今季のレギュラーシーズンは16試合に先発し1勝6敗、防御率5.38に留まったが、ポストシーズンではメッツとのナ・リーグ優勝決定シリーズ第3戦で4回無失点、ヤンキースとのワールドシリーズ第3戦では5回無失点で、第5戦では胴上げ投手に指名されるなど最後は復調した。
去就が注目されるなか、MLB公式サイトは「ライバルチームに移籍する可能性のあるトップフリーエージェント選手7人」と題した記事を掲載。ヤンキースからFAのフアン・ソト外野手や、メッツからFAのピート・アロンソ内野手らと並びビューラーを選出している。
記事内ではドジャースがブレイク・スネル投手の獲得に成功したことに触れ、「スネルと5年契約を結び、先発のタイラー・グラスノー、ダスティン・メイ、トニー・ゴンソリンが負傷から復帰すると見込めるため、ビューラーは(リストから)外れるのかもしれない」と、ドジャースの先発事情もあり他球団に活躍の場を求める可能性を示唆している。
■2024年は終盤に追い上げたパドレス
その上で、新天地の候補に挙げたのが同地区のライバルであるパドレス。「昨季終盤の盛り返しにも関わらずナ・リーグ西地区でドジャースに追いつけなかったパドレスにとって朗報かもしれない」とビューラーの置かれた立場に言及。
さらに、「負傷から復帰後にナ・リーグ優勝決定シリーズワールドシリーズでドジャースに良い成績をもたらしたビューラーは、ディラン・シース、ユウ・ダルビッシュ、マイケル・キングとともにローテに組み入れることで2006年以来の地区優勝を狙える存在になるかもしれない」と今季果たせなかった悲願に向けた切り札になり得るとしている。
終盤戦の復調でドジャースの4年ぶりの世界一奪取に貢献したビューラー。FAとなり去就が注目される30歳右腕は、ライバル球団であるパドレスで先発ローテを担うことになるのか。
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