今週は京都競馬場で阪神ジュベナイルフィリーズ(芝1600m)が行われる。京都芝外回りが舞台となる今年は例年とは異なる適性が求められそうだ。
ここでは、過去10年データからブラウンラチェットとコートアリシアンにフォーカスしたデータを取り上げる。
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目次
■ブラウンラチェットに“勝率75%”データ該当
2戦2勝、重賞ウイナーの称号を引っ提げてブラウンラチェットが関西圏に姿を現す。右回りの1800mを勝ち上がると、前走アルテミスSは東京マイルの切れ味勝負にもなんなく対応。幾多の名牝が制したレースに挑む1番人気濃厚の馬にデータ面での死角はあるのだろうか?
・前走アルテミスSから臨むサンデーレーシング所属馬【3.0.0.1】
4頭中3頭が勝利の“勝率75%データ”に合致。メジャーエンブレムにラッキーライラック、リバティアイランドと該当馬の勝利にいとまがない。前走アルテミスS×サンデーレーシング所属馬の信頼度がうかがえる数字だ。
ブラウンラチェットについて補足すると、東京芝1600m重賞×4角3番手以内×2着に0秒2差以上の2歳馬はグランアレグリア、ソダシ、チェルヴィニアとGI馬がずらり。前走で示したパフォーマンスもまた大きな武器と言えるだろう。ブレイディヴェーグ、レガレイラ、チェルヴィニアと近年のGI戦線を席巻するC.ルメール×サンデーレーシング所属の牝馬。名牝への道を歩むレースとなるだろうか。
■コートアリシアンに【0.0.2.45】の逆風
同じ関東馬でも、コートアリシアンには逆風あり。新馬戦を圧巻の末脚で圧勝し、前走新潟2歳Sも2着。世代屈指の切れ者が挑むGI獲りに向けて、死角となるのは以下データだ。
・前走東京以外の国内で2着以下【0.0.2.45】
該当馬全頭が連対外に沈む“0%データ”に合致。前走勝ち馬の天下にあるレース傾向に加え、東京以外からの参戦馬にとって、着順を上げることのハードルは極めて高いものとなっている。
今回は初の関西圏輸送もそうだが、自身初の右回りもクリアすべき課題として立ちはだかる。個人的には東京芝1600mのクイーンC、さらにその先にあるNHKマイルCを想像したくなる1頭として捉えたい。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。