第76回阪神ジュベナイルフィリーズ(8日/GI、京都芝1600m)には、アルテミスSを制したブラウンラチェット、デイリー杯2歳S勝ちのランフォーヴァウ、レース史上初となる海外参戦馬メイデイレディなどが出走予定。
本記事では、出走各馬の追い切りを診断し「S」「A」「B」の3段階で評価した有力馬や穴馬をピックアップ。ここでは「ランフォーヴァウ」を取り上げる。
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目次
■ランフォーヴァウ
【中間調整】デビュー2戦目の京都芝1400m戦で1馬身半差の快勝。その次は11月17日の1勝クラス特別・赤松賞(東京芝1600m)を予定していたが、頭数や体調面、勝利した未勝利戦と同じコースで走れることなどを勘案し1週前倒しのデイリー杯2歳Sへ出走することに。7頭立てとなったそのデイリー杯では出たなりに真ん中で進み、勝負どころでは内をスルスルと伸び、半馬身差の勝利を収めている。
同じ京都芝1600mの阪神JFへ進むのは予定通り。在厩で様子を見られ、大きなトラブルはなかったようで11月22日の坂路14-14から時計を再開している。1週前は松山騎手が跨ってオープン馬レオノーレを追走。差は5馬身ほどあったにしても、手応え劣勢でアタマ差届かずの遅れ入線に終わっている。
【最終追い切り】レース当週は小崎騎手が騎乗し(レースは松山騎手)、CWで併せ馬。2勝クラスを追走し直線手前で取り付いて併走に持ち込んでいく。直線半ばで切れ勝ちして抜け出すも、そこで気が抜けたか手応えを失ってしまい鞍上がグイグイ追ってなんとかリードを保って先着とした。
【見解】最終追いは3馬身の追走から1馬身半差先着と字面こそ上々だが、ラストの手応えの差は歴然でランフォーヴァウはグイグイ追われないとリードを保てない状況だったのはどうか。前走時の最終追いも併せた相手に若干手応え劣勢ながら、ここまでの負荷は要さなかった。1週前追いでもラストにギアを上げきれなかったように、なんらか馬の内面に引っ掛かる部分があるのかも。GII勝ちの実績に敬意を表しつつも、馬券的に大きく信頼するのは躊躇するところだ。
総合評価「B」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)
【重賞深掘りプロジェクト】調教ライター。競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。