現地時間3月11日(日本時間12日)に、カナダのモントリオールで開催される予定だったフィギュアスケート世界選手権を、新型コロナウイルスの影響により中止すると会場のあるケベック州政府が発表した。
世界保健機関(WHO)が世界的な流行を意味する「パンデミック」を宣言した数時間後の決定だった。
世界中で感染者が増えている状況での中止に理解を示しながらも、選手からは落胆の声も漏れる。
女子シングルに出場予定だったアンナ・シェルバコワ選手は、中止から2日後に更新したインスタグラムで複雑な胸中を明かした。
「まだシーズンが終わったとは信じられません」
シニアデビュー初年度の今シーズン、いきなりシェルバコワ選手はグランプリシリーズのスケートアメリカ、中国杯で優勝しスケートファンを驚かせた。
共にエテリ・トゥトベリーゼコーチに師事するアリョーナ・コストルナヤ選手、アレクサンドラ・トゥルソワ選手と一緒にグランプリシリーズ6大会を完全制覇。グランプリファイナルでも表彰台を独占し、シェルバコワ選手は銀メダルを獲得した。
素晴らしいデビューイヤーの総仕上げになるはずだった世界選手権の中止に、シェルバコワ選手は「2日経ちましたが、まだシーズンが終わったとは信じられません」と戸惑う。
「初めての世界選手権で、私もコーチも頑張ってきたので結果を出したかったです。しかしながら、世界を取り巻く状況は非常に深刻です。すぐに良くなることを願っています。皆さんも気をつけて! 来シーズンまた会いましょう」
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