ボクシング・岡澤セオン、“高校生師匠”との出会いから台頭 東京五輪代表へ

華麗なアウトボクシングを得意とするサウスポー

五輪代表を決めるアジア・オセアニア予選は、当初、中国の武漢で2月に行われるはずだったが、新型コロナウイルスの影響で、急遽ヨルダンの首都アンマンに会場が変更された。

岡澤選手は準々決勝敗退の4人で競うボックスオフ(敗者決定戦)に勝って、5位を確保。念願の五輪出場を勝ち取った。

一度負けても諦めずに戦い抜けたのは、応援のお陰。待ってろ、東京五輪」と、自身のSNSに喜びを書き込んだ。

岡澤選手は179センチの身長を生かしたアウトボクシングが身上。躍動する褐色の肌、サウスポー、軽快なステップ、重量級とくれば、どうしても1970年代に活躍したカシアス内藤の背中とダブる。

沢木耕太郎の「一瞬の夏」は、ボクシング文学の珠玉。岡澤選手のインタビューを聞いていると、優しすぎる性格までカシアスに似ていそうで、思わずヒヤッとする。

そうか、考えてみれば、カシアスこそアフリカ系と日本人のミックス系譜のルーツだったか……。

五輪の開催国枠は4つ

東京五輪で行われる男子8階級のうち、日本には4つの開催国枠が与えられている。日本ボクシング連盟は20日、岡澤選手に加えて、田中亮明選手(フライ級)、成松大介選手(ライト級)、森脇唯人選手(ミドル級)を過去の成績から選出。4つの枠は埋まった。

なお、5月にパリで開催される予定だった最終予選がコロナウィルスの感染拡大の影響で中止になってしまった。

ほかの階級で、自力での権利獲得を狙っている選手は、今後、最終予選がどういう形で開かれるか、気を揉む展開となった。

《文:牧野森太郎●フリーライター》

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