【総合格闘技】『RIZIN.25』朝倉未来は初代RIZINフェザー級王者のベルトを掴めるのか?

■やってやろうか―RIZINフェザー級タイトルマッチ

RISE世界フェザー級王者・那須川天心vsISKA K-1ルール世界ライト級王者・皇治の対戦で盛り上がった9.27『RIZIN.24』から2カ月。次の開催は12.31大晦日大会と思いきや、主催者は間髪を入れずに『RIZIN.25』を組み込んできた。

今春、RIZINはコロナ禍の影響を受け、4.2『RIZIN.22』が中止となり、再開されたのは8月。クラウドファンディングで開催資金を募り、横浜ぴあアリーナMMで8.9・10『RIZIN.22・23』の2日間開催を実現させた。

今回、11.21『RIZIN.25』を組み込んだことにより、このまま12.31『RIZIN.26』が開催されれば年間6大会となる。昨年が12.29『BELLATOR JAPAN』を入れて年間7大会。半年間の休止期間がありながら、例年と変わらない大会数を開催したことは、コロナ禍にありながらも「RIZINを存続させる」という、格闘技ファンへ向けたメッセージと受け取りたい。

本大会のメインイベントは、RIZIN初となる「RIZINフェザー級タイトルマッチ」の朝倉未来vs斎藤裕。前述の“復活祭”『RIZIN.23』第7試合で勝利したのが斎藤裕で、摩嶋一整をTKOで沈めた後、マイクパフォーマンスで挑戦状を叩きつけた相手が、朝倉未来だった。

第10代修斗世界フェザー級王者の挑戦に対し、朝倉未来の回答は「やってやろうか」。それから3カ月、RIZIN史上初のベルトを懸けたタイトルマッチが実現する。

■初代チャンピオンの座を射止めるのは朝倉か斎藤か

朝倉未来は2012年に格闘技デビュー。2013年から「THE OUTSIDER」へ参戦し、65-70kg級、60-65kg級と史上初の二階級制覇を達成した。RIZINには2018年から参戦し、『RIZIN.12』で日沖発に1RTKO勝ち、『RIZIN 平成最後のやれんのか!』でリオン武に2RTKO勝ちと、立て続けに修斗世界フェザー級王者を圧倒。

その後も、当時無敗を誇ったルイス・グスタボ、1階級上の70kg契約で矢地祐介、昨年の大晦日にはBellatorフェザー級の一線級ジョン・マカパを撃破。そして、2020年の2.22『RIZIN.21』ではメキシコのMMAファイター、ダニエル・サラスに2RKO勝ち。RIZINでの戦績を7戦7勝とした。

対する斎藤裕は2011年に「修斗」でデビュー。2015年に第7代環太平洋フェザー級、2016年に第10代フェザー級のベルトを奪取し、修斗フェザー級のトップクラスとして活躍した。その後も、修斗世界ライト級王者・宇野薫、修斗世界フェザー級王者・リオン武、DREAMフェザー級王者・髙谷裕之といった強豪をことごとく撃破。

そしてRIZIN初参戦となった2020年の8.10『RIZIN.23』では、Rebel FCフェザー級王者・摩嶋一整と対戦し、2Rにサッカーボールキックとヒザ蹴りによるTKO勝ちを収めている。

■斎藤のノーモーションパンチに、朝倉がカウンターで応戦

両者の共通点は“技巧派”ファイターであること。朝倉には対戦相手の分析から練られた緻密な戦略性があり、斎藤には自分のペースに持ち込む試合運びの巧さがある。

それでいて、牽制し合うようなつまらない試合展開にならないのが、このふたりの特徴でもある。両者のここまでの試合運びから、動き始めるのは2Rか。お互い、カウンター狙いのスタンド打撃を得意とし、また、どちらも高いテイクダウンディフェンスを持っていることもあり、1Rは間合いを取りながらの展開が予想される。序盤は主導権争いになるはずだ。

迎える2R。斎藤が得意とするノーモーションパンチに、朝倉がカウンターで応戦。ここで一撃でも朝倉のカウンターが入れば、一気に畳みかける可能性も。しかしながら、前試合でも見せた斎藤の“際”での巧みなポジション取りも侮れない。斎藤がテイクダウンを奪えば、サッカーボールキックとヒザ蹴りのラッシュで朝倉のスタミナを削っていく。

結論。朝倉未来vs斎藤裕は、際の攻防で朝倉の身長・リーチ差が有利に働くと見て、わずかに朝倉が優勢と予測。大晦日に堀口恭司との1年越しのタイトルマッチを控えた弟・朝倉海とともに、ここで朝倉兄弟が揃ってRIZIN王者のベルトを手にすると見た。RIZIN史上初となるフェザー級タイトルマッチは、総合格闘技の醍醐味を味わわせてくれそうだ。

11.21大阪城ホール『RIZIN.25』の対戦カードは全10試合。会場に足を運べないファンも、ぜひPPVでお楽しみいただきたい。

RIZIN公式サイト

著者プロフィール

山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長
アスリートの素顔を伝えるメディア『SPREAD』の編集長。旅行・アウトドア雑誌のライターを経て、競馬月刊誌「UMAJIN」の編集長として競馬業界へ。その後、Neo Sports社にて、「B.LEAGUE」「PGA」「RIZIN」等のスポーツ×ゲーミフィケーション事業に携わり、現在に至る。競馬は、1995年マイルCSの16番人気2着メイショウテゾロの激走に衝撃を受けて以来、盲点となる穴馬の発掘を追求し続けている。

twitterアカウントはこちら⇒『SPREAD』編集長・山田

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