モウリーニョ「メキシコの勝利は妥当」と語るも…ドイツのグループ突破は疑わず

FIFAロシア・ワールドカップ(W杯)のグループF第1節が6月17日に行われ、メキシコ代表が前回王者のドイツ代表を1-0で下す波乱が起きた。

世界中をアッと言わせた番狂わせだがロシアの放送局RTで解説を務めた、マンチェスター・ユナイテッドのジョゼ・モウリーニョ監督は「メキシコの勝利はまったく妥当な結果だ」とコメントしている。

ドイツがグループを突破することは疑ってない

この試合についてモウリーニョ監督はメキシコの戦いぶりを称賛し、ドイツには鋭さがなかったと振り返る。

「一方のチームは本当に良かった。強く献身的でインテンシティも高かった。もう一方のチームは動きが遅く、プレーの予測も鈍く、熱気や鋭さが感じられなかった」

開幕前に行った優勝予想でドイツを1位抜けの大本命に推していたモウリーニョ監督は、初戦を落としてもドイツが勝ち上がってくることは間違いないだろうと繰り返した。

すぐにチームを立て直すはずと王者の目覚めに期待したが、それでも「今日のドイツは良くなかった」と、らしくない戦いぶりを評した。

世界最高の監督の1人・モウリーニョがW杯を予想…日本が入るグループHは?

半年かけて準備してきた戦術がハマったメキシコ

この試合でメキシコはドイツの左サイドを封鎖して、センターバックのジェローム・ボアテングにボールを預ける作戦を採った。タレント揃いの中盤に対してはマンツーマンで守備。

そしてボアテングがドリブルを始めるとチェックには行かず、あえて高い位置まで持ち上がらせる。ボアテングと連動して右サイドバックのヨシュア・キミッヒが繰り返しオーバーラップを仕掛けたが、それこそメキシコの狙いだった。

激しいデュエルでボールを奪うと、キミッヒが上がってできたスペースを快足ウイングのイルビング・ロサノが掻き回してゴールに迫る。

ひたすら前半はこの繰り返しでチャンスを作り35分、ロサノが決勝点になる先制ゴールを決めた。

本来はドイツの武器であるはずのキミッヒの積極性を、ドイツの穴として利用する戦術は相手の良さを消すことに定評ある策略家、フアン・カルロス・オソリオ監督が前回王者を倒すために半年かけて準備してきたものだった。

メキシコにボールを持たせる役に指名されたボアテングは、試合後にツイッターを更新して「正直に言って最悪なスタートだ。だけど僕らは反撃する」と挽回を誓った。

攻撃偏重になり過ぎたドイツ

衝撃的な敗戦と受け止められた負けだが、前兆は9日に行ったサウジアラビアとの親善試合でもあった、とマッツ・フンメルスは語る。

「今日は簡単ではなかった。残念ながら僕たちはサウジアラビアとの親善試合と同じようにプレーしてしまった。ただ今日は相手がもっと良かったということだ。簡単にボールを失わないようにしようと話していたのに実践できなかった」

これで次の試合には気合いが入るかと訊かれると、「それでは遅すぎる。本来はサウジアラビア戦でそうなっていなければならなかった」と悔やんだ。

また、フンメルスはチームが前掛かりになり過ぎている、攻撃偏重でバランスを欠いていると苦言を呈す。

「7人か8人の選手が攻撃的にプレーしたら、当然オフェンスのほうに比重がいってしまう。チーム内でも話していたことなんだけど伝わってなかったみたいだ。何度も僕とボアテングだけで守ることを強いられたよ」

完成度の高さで連覇を期待されたドイツだが、それをこの試合では逆手に取られた。

1対1のデュエルで身体を張り、好守の切り替えを早く縦に鋭く攻め、試合終了の笛まで全員が走り続ける。

体格や地力で劣るチームが強豪を倒すためのヒントがたくさん詰まった試合だった。

≪関連記事≫

世界最高の監督の1人・モウリーニョがW杯を予想…日本が入るグループHは?

【ロシアW杯、ドイツVSメキシコ】「チチャリート」と呼ばれるワケ…試合後に男泣き

この記事が気に入ったらフォローしよう

最新情報をお届けします