新しくスタートしたランキング企画も第4回となった。毎週土曜日に集計したランキングを発表しており、金曜日にリリースされた記事が不利になりがちな点もあると判明したものの、定点観測こそがランキングの極意なので、先週も土曜日時点でのトップ10記事を切り取った。さて、SPREADの読者の注目を集めたのは、どんな記事だっただろうか。
目次
■第10位 「ラミちゃんねる」に「笑わない男」が登場
今季限りで横浜DeNAベイスターズの監督を退いたアレックス・ラミレスさん、通称ラミちゃんがYoutubeチャンネルを開設。その初回のゲストに「笑わない男」としても人気のラグビー日本代表・稲垣啓太が登場。がちんこ対決が話題となった。
■第9位 「先週のランキング」第3回 1位は羽生ギャラリー
「先週のランキング」というコンテンツに「先週のランキング」がランクイン……というややこしい話題。12月は羽生結弦選手の誕生日というめでたいトピックスがあったため、SPREAD編集部では、ありったけの素材を集めギャラリーを作成、ランキングで1位となった話題。日本人はランキング好きと言われ、本企画が人気なのはありがたいこと。しかし、ランキングに負けないよう、脚光を浴びる記事を送り出さなければ……と決意を新たにした。
■第8位 新庄剛志、プロ野球現役復帰を断念
阪神、MLB、日ハムなどで活躍、現役を退いていた48歳の新庄剛志さんがプロ野球のトライアウトに挑戦。タイムリーを放つなど気を吐いてみせたが12球団からのオファーはなく、現役復帰を断念した。日ハムの地元・北海道やダルビッシュ有などからエールを贈られ、ファンからの待望論も見られたが残念な結果に。現在のプロ野球にこうした華のある選手は必要と思われるが、閉塞感あふれる日本社会同様、重い扉は開かれず終いだった。
■第7位 女子ゴルフ全米オープン3日目、渋野日向子が首位キープ
先々週行われた海外メジャー、女子ゴルフの全米オープンでは今シーズン未勝利の渋野日向子が3日目まで首位につけ復調を印象づけた。最終日は雨による順延の影響もあったか、スコアを崩し4位に終わったものの、首位に立ったニュースがこの位置につけた。
■第6位 朝日杯フューチュリティステークス枠順データ
20日の日曜日に開催される朝日杯フューチュリティステークスの枠順決定がこの位置に。しかし競馬とは興味深いスポーツで、事前の予想記事は大人気ながら、結果記事はアクセスが上がらない。そんなわけで朝日杯FSについても事前情報が飛び込んで来た形となった。
■第5位 プロゲーマー「たぬかな」のやりこみ人生
レッドブル・アスリートでもあるeSportsプレーヤーたぬかな選手のインタビューがランクイン。スポーツ界ではありがちだが、男社会において女性アスリートが強いられる労苦について赤裸々に語った。フェミニズムという観点からも興味深く、読み応えのある記事。インタビュー第2弾にも注目頂きたい。
■第4位 香港国際競走で日本馬が優勝
先週日曜日に行われた香港国際競走において、「香港スプリント」ではダノンスマッシュ、「香港カップ」ではノームコアがそれぞれ優勝。日本馬が制し、競馬界でも話題を呼んだ。日本では阪神ジュベナイルフィリーズも開催されていたものの、記事ランキングとしては海外競馬が注目を集める珍しい結果となった。
■第3位 阿部一二三が丸山城志郎との死闘を制す
柔道で東京五輪代表が唯一決定していなかった男子66kg級は、世界選手権王者同士が激突する異例のワンマッチが東京・講道館において無観客で行われ、24分にもわたる死闘の末、阿部一二三が優勢勝ち、東京五輪代表内定とした。まさに「死闘」という表現にふさわしかった。テレビ東京で地上波放送された試合の模様は、4分の規定時間内に決せず、予想通り延長戦へ。しかしこれが20分にも及び、放送時間切れとなってしまう事態に。ネット中継でその瞬間を見守ったファンも多かっただろう。日本柔道史に残るだろう戦いが、やはり上位に残った。
■第2位 人種差別に相対する大坂なおみの戦いにスポット
今年9月、テニスの四大大会のひとつ全米オープンを勝ち取った大坂なおみは、同大会を勝ち進むたびに注目を浴びた。入場の際、新型コロナウイルス対策として着用するマスクに毎回、人種差別の犠牲となった人々の名を記した、その行動が話題となったからだ。アスリートとしたこの行動が賛否を呼んだものの、米『スポーツ・イラストレーテッド』誌にこの功績を讃えられ「スポーツパーソン・オブ・ザ・イアー」のひとりに選出。圧倒的にアメリカ人受賞者が多い中、日本人として初めての選ばれた。また、ファッション誌『Vogue』では8人目となる犠牲者の名を記したマスクを着用、これもまたも話題を呼んだ。優勝者インタビューなどで「今日は何が食べたいですか」などと大坂に陳腐な質問を浴びせ続ける日本のマスコミが、なぜ本件については口をつむぐのか、そのアンチテーゼとしたコラムが上位にランクされたのは、スポーツのカジュアルファンが多いと思われるSPREADにおいて意外でもある。
■第1位 「羽生結弦展 共に、前へ」レポート
ランキングは羽生結弦選手の2連覇達成! 12月16日から東京・渋谷でスタートした「羽生結弦展 共に、前へ」について各メディア同様、レポートを掲載。他メディアが比較的カジュアルな初報のみだったに対し、展覧会の詳細においてお知らせしたためか、予想以上に票がのびた印象だ。これは、来年3月11日で東日本大震災から10年となるため当時、避難所生活を送っていた同選手の軌跡を振り返ったもの。風化しがちな震災の記憶を思い起こさせるのによい契機ではないだろうか。それにしてもスケートのみならず、ランキングにおいても部類の強さを発揮する羽生結弦に、果たして対抗馬は現れるのか…。
文・SPREAD編集部