【競馬】日経新春杯 アドマイヤビルゴら有力馬追い切りジャッジ&狙える穴馬プラスワン!

先週のシンザン記念では“パワーアップと体の使い方、両面の進境著しい”と紹介した「プラスワン!」馬ルークズネスト(8番人気)が、メンバー2位の末脚を繰り出し2着でしたね。皆さまの馬券に貢献できたのなら、嬉しい限りです。

さて今週は今年初のGIIとなる「日経新春杯」が中京で開催。この一戦の有力馬について、中間調整と最終追い切りのジャッジをお届けします。最後には「プラスワン」として調整面から狙える穴馬もご紹介。

このコラムがみなさまの重賞攻略のお役に立てば幸いです。どうぞご参考になさってください。

■アドマイヤビルゴ

【中間調整】2カ月半ぶりだった前走・アンドロメダSを勝利。勝負どころで若干反応が遅れたあたりはいかにも休み明けを感じさせたが、最後は2着馬との追い比べを渋太く制して人気に応えたものだった。接戦を制した形だが、ギアが掛かるのが遅かった分、全力を出し切った感はなく、余力は十分残ったよう。華奢なこの馬にとってはタイトにも思えるが、中7週となる日経新春杯へ向けて調整されている。短期放牧を挟み12月16日に坂路15-15を消化したのが帰厩後初時計。以降順調に強度を上げ、30日に併せ馬で気持ちを注入している。その併せ馬では格下馬に見劣るややだらしない姿を見せていたが、明けて1月7日の3頭併せでは一変の動き。テン良し終い良しのラップ構成から最先着を果たしている。

【最終追い切り】助手騎乗で坂路追い。先週の併せ馬で完全に気合いが乗り切ったようで、この日は脚慣らし程度の微調整だった。1週前CWで負荷⇒当週坂路軽めという、復帰後2連勝した調整過程をこのレース間隔でも踏襲できているのは好感。課題の馬体はそこまでボリュームアップこそしていないものの、体のメリハリ、バランスが整ってきて同じぐらいの体重でも内面の強化がうかがい知れるところだ。鞍上の指示へ即座に対応し、すぐに手前を替えることができていたのも好感。

【見解】前走時で432キロと華奢なだけに詰まった臨戦過程がどうかというところだが、中間で見せている体と動きを見る限り逞しさが出てきているようで、杞憂に終わりそうだ。心身両面でかなり研ぎ澄まされた状態にあり、絶好の仕上がりと見ていい。

総合評価「S」

◆ハンデ56キロのアドマイヤビルゴより、軽ハンデの“穴馬”を買え

■ヴェロックス

【中間調整】前走・中日新聞杯は手応えほど直線で伸び切れず、最後は内にモタれるような場面もあり3着。1番人気には応えられなかったが、9カ月半ぶりということを考えれば情状酌量の余地はあり、ひとまず立ち直ったと見ていい。中間は厩舎に置かれこのレースに向けて調整。12月30日に坂路で軽く伸ばされたが、そこで1F13秒1(馬なり)と素軽く伸びて久々を使われた反動はないと判断されたようだ。年明けの6日にウッド単走でしっかり終いに負荷を掛けられ、稽古駆けするこの馬らしい切れを披露した。

【最終追い切り】1週前追いがやや全体時計が遅かったことから、最終追いは速い流れで進み2頭を追走する実戦想定型の内容。直線ではインへ進路を取ると1頭に先着、1頭に併入で手応えは最優勢だった。相手はいずれも3歳馬だっただけに突き放して欲しいところではあったが、この馬自身の伸びは上々と言える。

【見解】久々を使われての反動はなく、上積みだけが見込める状況。本当に良かった頃の迫力にはあとひと息という感はあるものの、実力馬がしっかり立ち直ってきたと考えていい。持てる力はしっかり出せる状態。

総合評価「A」

■サンレイポケット

【中間調整】昨年夏秋と使われ新潟記念3着、毎日王冠3着、アルゼンチン共和国杯6着。そこから2カ月半の休養を挟んでここに臨んでくる。12月20日に坂路で14-14を消化したのが帰厩後の初時計。以降本数は順調なのだが、なかなか稽古駆けするこの馬らしい時計が出てこない。12月31日に格下の2勝クラスと併せられたが、手応え劣勢で併入までだった。1週前追いのCWコース併せ馬ではようやく1勝クラスに先着したが、手応えはいっぱいいっぱい。

【最終追い切り】坂路で単走。道中やや散漫な雰囲気があり、スピードに乗り切れない印象。ラストも鞍上の手が動いて反応に鈍さがあった。先週コースでしっかり追われたが、まだ気分的に乗り切っていない印象。4F52秒2(強め)で数字だけ見ると水準級だが、いまの栗東坂路はかなり時計が出るコンディションなのを考えると、やはり物足りない。

【見解】体には張りがありリフレッシュした効果は見込めるが、気持ち的にまだ乗れていないようだ。坂路で終いにある程度負荷を掛けられたので直前で変わってくる可能性もあるが、調整面からの強調材料は乏しい。2戦2勝というコース相性の良さでどこまで。

総合評価「B」

■プラスワン! バレリオ

【中間調整】アルゼンチン共和国杯で2秒1差の15着と大敗を喫し、そこから休みを挟んで今回は2カ月半ぶりとなる。ノーザンファーム天栄である程度仕上げられており、帰厩後の初時計だった12月2日の坂路追いで4F56秒3-1F13秒2(馬なり)とある程度の数字をマーク。これまでウッドで鍛錬を重ねてきたが、今回は外厩でその部分はあらかた完了ということか坂路メインの調整で精神面の研ぎ澄ましに注力してきた。1週前追いが中間初のコース追い。久々のウッド調整にテンションが上がったのか暴走気味に進み、ラストは失速とバタついた内容だったものの、活気のあるところはアピールできた。

【最終追い切り】この馬にとっては久々となる坂路最終追い、単走とは思えない気迫を見せ、前週の“暴走”でガスをしっかり抜けたのか集中して走れていた。これまでコース追いがメインだったので分母が少ないという側面はあるにせよ、4F51秒8(強め)は自己ベストを大きく更新する数字。

【見解】最終追いが坂路なのは酷暑下の調整で疲れを考慮された2019年8月以来だ。今回は意味合いは異なるが、もともとコースでは基本重苦しさが目立っていた馬。ウッドでの負荷=鍛錬より、負荷の少ない坂路で気分良く走らせ送り出すほうを試してみるいうことか。外厩との連携がうまく進んだからこそだろう。休み前の走りや1週前調教のように精神的にムラがあり信頼し切れない部分もあるが、最終追い場所をチェンジしての気分転換が奏功する可能性は考えたい。

総合評価「A」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。


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