【安田記念/有力馬アナライズ】グランアレグリアを負かすのは“前”、シュネルマイスターは危険な人気馬

NHKマイルCから始まった春の東京GI連続開催も今週末が最終週。トリを務めるのが上半期のマイル王決定戦・安田記念だ。昨年の春秋マイル女王であるグランアレグリアや、マイルではGI・朝日杯FS勝ちなど3勝の実績を誇るサリオスをはじめ、2年前の安田記念覇者・インディチャンプ、3歳マイル王のシュネルマイスターら多士済々なメンバーが揃った。

注目は何といってもグランアレグリアだろう。昨年の安田記念、マイルCS、そして今年のヴィクトリアマイルとマイルGI3連勝を飾り、今回も堂々の主役で臨む。

しかし、昨年と一昨年のアーモンドアイや2016年のモーリスなど、安田記念は単勝1倍台が目下3連敗中と大本命には鬼門のレース。そんな春のマイル王決定戦の穴馬発掘を試みたい。

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■前と後ろの好走率は遜色なし

まず近年の安田記念における上位馬たちの脚質をおさらいする。昨年は「差し」のグランアレグリアが勝利し、2着アーモンドアイは「追込」、3着のインディチャンプが「差し」と、後方勢が馬券圏内を独占。また2018年は勝ち馬モズアスコットが「追込」、2017年覇者のサトノアラジンも「追込」だった。

このように中団より後ろに構えた馬たちが好成績を収めているように映るのが安田記念の脚質傾向だ。

しかし、「逃げ・先行」「差し・追込」と分けた場合、たしかに7頭もの勝ち馬を輩出している「差し・追込」が優勢に見えるが、勝率・連対率・複勝率で見ると、むしろ「逃げ・先行」の好走率は高い。

逃げ・先行【3-4-2-35】/勝率7%、連対率16%、複勝率20%
差し・追込【7-6-8-99】/勝率6%、連対率11%、複勝率18%

じつのところ、すべてにおいて「逃げ・先行」が「差し・追込」を上回っているのだ。また馬券圏内に入った「逃げ・先行」の9頭、「差し・追込」の21頭の平均人気を見てみると、

逃げ・先行=平均人気6.88
差し・追込=平均人気5.04

と、伏兵馬の好走も「逃げ・先行」のほうが優秀だ。

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■シュネルマイスターは「消し」も

実際、直近の安田記念だけで見ても、昨年こそ「差し」決着となったが、基本的には4角5番手以内に位置した馬が食い込んでいる。

2019年は単勝1.7倍のアーモンドアイが4角9番手で、4角5番手から抜け出したインディチャンプに敗れ、逃げたアエロリットに先着を許した。2016年は単勝1.7倍のモーリスが4角2番手からの競馬だったが、逃げた8番人気のロゴタイプを捕まえることができず。

この2年は象徴的なレースで、今年のグランアレグリアも負けるとすれば「」の馬と見るべきだろう。また、表を見てのとおり、前走・マイル以下で4角5番手以内にいた馬の好走例が目立つのもポイントの一つ。

今年の有力馬で気がかりなのは3歳馬・シュネルマイスターで、前走のNHKマイルCは前半3F33秒7のペースで追走に苦労し、4角9番手。スローペースの芝2000m・弥生賞で折り合っているあたり、生粋のマイラーとは言い難く、思い切って「消し」の判断もいいだろう。

道悪でペースが緩かった芝2000m・大阪杯を先行して5着のサリオスにも同じことは言え、昨秋のマイルCSは前半3F34秒9とスローだったが、追走に苦労して4角13番手。しかし、1枠のここは包まれることを懸念し、早めの競馬を試みる可能性はあり、押さえる必要はある。

一方、人気の一角であるインディチャンプは当確。芝1400m以下では追走に苦労するものの、マイル戦では好位差しの競馬ができる。このほか今年は差し馬が多く、穴馬探しも難解を極める一戦。

後編では、そんななかでも「前」を意識できる人気の盲点3頭を紹介していく。

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▼UMAJINチャンネル「必勝!岡井塾ー安田記念 編」

著者プロフィール

山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長
アスリートの素顔を伝えるメディア『SPREAD』の編集長。旅行・アウトドア雑誌のライターを経て、競馬月刊誌「UMAJIN」の編集長として競馬業界へ。その後、Neo Sports社にて、「B.LEAGUE」「PGA」「RIZIN」等のスポーツ×ゲーミフィケーション事業に携わり、現在に至る。競馬は、1995年マイルCSの16番人気2着メイショウテゾロの激走に衝撃を受けて以来、盲点となる穴馬の発掘を追求し続けている。


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