【サッカー】デンマーク代表MFが試合中のピッチ上で心肺蘇生 同郷の浦和FWも回復祈るメッセージ

(C)Getty Images

サッカー・ユーロ2020(欧州選手権)の1次リーグ2日目が12日、コペンハーゲンなどで行われた。デンマークフィンランドの一戦では、デンマーク代表の司令塔クリスティアン・エリクセン(インテル・ミラノ)が試合中に昏倒、ピッチ上で心肺蘇生処置が実施される事態が起こった。

難しい状況に直面したが、エリクセン自身が望んだこともあり、試合は約2時間後に再開され、フィンランドが1-0で勝利した。

■チームメイトが気道確保など泣きながらも冷静に対応

前半43分、衝撃が走った。スローインを受けようとしたエリクセンが突然、ライン際で前のめりに倒れた。目は開かれているものの、意識は喪失。ただならぬ事態の発生を把握した審判が試合を止めると医療スタッフがピッチ内に入り、その場で心肺蘇生術を行った。

人命にかかわる状況にスタンドは緊迫。エリクセンの妻で観戦中だったサブリナさんは、ピッチに降りてきて号泣した。しかし、この突発的な出来事に対して、デンマーク代表選手たちは涙を見せながらも冷静に対応した。

主将のDFケアー(ミラン)やDFメーレ(アタランタ)は、エリクセンを横向けにして気道を確保。チームメイトらはエリクセンを取り囲むように人垣を作り、医療スタッフによる処置の様子を人目から遠ざけた。

■担架で運ばれる最中に意識を回復

幸いにもエリクセンは担架で運ばれている最中に意識を取り戻し、コペンハーゲン市内の病院に搬送された。これを受けて欧州サッカー連盟と大会公式ツイッターは「(エリクセンは)病院に移送され、容体は安定している」と報告。

デンマークサッカー協会も公式ツイッターで「意識を取り戻している」とした。また複数の欧米メディアも「普通に呼吸し、父親らと会話もしている」と伝えた。

■イタリア紙はデンマーク主将を「真のキャプテン」と高評価

エリクセンの身に起こったことは他会場にも伝わり、ベルギー対ロシアでは、インテルでエリクセンと同僚のベルギー代表FWルカクがゴールを決めた後、テレビカメラに向かって「クリス、愛している!」と呼びかけた。日本でも浦和のデンマーク人FWユンカーがルヴァンカップ・神戸戦でゴールを決めた後、ユニフォームをめくるとインナーシャツには「STAY STRONG CHRISTIAN(強く生きて、クリスティアン)」の文字。ゴール後のパフォーマンスで同胞を激励した。

また、イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』は、デンマークとフィンランド戦の採点でデンマーク主将ケアーに9点を付けた。通常は平均が5.5点だが、先述したように倒れたエリクセンの気道確保を行った点を評価したものと見られ、寸評には「真のキャプテン」と記した。

サッカー界ではこれまでにも練習や試合中に突然倒れ、意識を失い心停止に陥るケースもあった。エリクセンのように何の兆候もなく昏倒するため、世界各国のチームや施設に対して救命処置に必要なAEDの設置が求められているが、本当に前兆はないのか、今一度、医学的な見地による精査も求められるだろう。

◆「監督を受ける条件が喜熨斗コーチ」ピクシーが絶大な信頼置く日本人コーチの存在

◆吉田麻也、酒井宏樹、遠藤航が東京五輪オーバーエージ枠 森保監督「絶対的な戦力」

◆久保建英、ヘタフェ残留決定弾で“英雄”となった19歳の決断はレアル帰還か、それとも…

文・SPREAD編集部


この記事が気に入ったらフォローしよう

最新情報をお届けします