前編ではレイパパレとグローリーヴェイズの明暗を分けるであろうデータについて取り上げたが、後編ではデータ面から浮上する穴馬候補2頭を取り上げる。
◆【前編】レイパパレとグローリーヴェイズの明と暗、連対率「0%」の不安要素とは
■データが導く2021オールカマーの穴馬候補は
<穴候補1 キングオブコージ>
昨年の京都大賞典以来、約1年ぶりの実戦復帰となる同馬。さすがに間隔があきすぎなのでは……そんな不安を一掃するデータをご紹介したい。
・横山典弘の中山芝2200m重賞成績【10-5-3-27】
馬券内率は40%。その内訳も単勝回収率109%と、配当妙味の高い馬を続々と勝利へ導いている。10勝という数字は蛯名正義など歴代の名手を差し置いてトップの勝ち数だ。
この馬自身、中山では【2-0-0-0】と負け知らず。「中山芝2200m重賞マイスター」横山典弘を背に、いきなりの好走があっても驚けない。
<穴候補2 ウインマリリン>
穴馬と呼ぶにはやや人気寄りの印象だが、この馬もデータ面での上積みが大きい1頭だ。
・良馬場での成績【3-1-0-2】
馬券外に敗れた2戦はエリザベス女王杯4着、天皇賞(春)5着。いずれも関西圏のGIで掲示板内を外すことはなかった。中山芝は2走前にワールドプレミア、カレンブーケドールといったGI級の馬を完封した舞台。得意条件替わりでの巻き返しを警戒すべきだろう。
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▼競馬ストーリーテラー・田原基成の重賞分析TV「オールカマー」
著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。