準々決勝でスウェーデンを破り、3大会ぶりにベスト4へ進出したイングランド代表。
準決勝でクロアチアに敗れ、3位決定戦でもベルギーに敗れて4位に終わってしまったが、相手を恐怖に陥れる“必殺”セットプレーは迫力満点で、新たな可能性を示してくれた。
ロシアW杯では代表メンバーの平均年齢が25.9歳と出場国32チームのうち3番目に若く、若手主体のフレッシュなメンバーで臨んでいたため、年齢的にも4年後のカタールW杯を目指せる選手も多く、次に繋がる結果となった。
そんなフレッシュなメンバーをまとめたキャプテンが、トッテナムに所属するエースFWハリー・ケイン選手だ。
ケイン選手自身も24歳とまだまだ若く、将来有望な選手である。
今大会ではW杯初出場ながら6得点をマークし、2位に2ゴール差をつけて得点王のタイトルを獲得した。
所属するトッテナムでも2015-16、2016-17シーズンで2季連続プレミアリーグ得点王に輝いており、まさに現代最高のストライカーの1人である。
今回はそんなハリー・ケイン選手の人柄や経歴等に迫った。
トッテナムのホームスタジアムのすぐ近くで生まれる
ケイン選手は1993年7月28日、トッテナムのホームスタジアムであった「ホワイト・ハート・レーン」からわずか5マイルのロンドン北東部で生まれた。
両親はアイルランド西海岸の出身ということもあり、ケイン一家はアイルランドの生活様式で生活していた。
「私のスポーツ遺伝子は母親の方から来ていると思う。父は私がそう言うのは好ましくないだろうが、母方の祖父のエリックは非常に良いフットボーラーで、相当なレベルでプレーしていた」と、ケイン選手は自身の才能が母方譲りであることを明かしている。
また、兄のチャールズとはとても仲が良く、母親は以前こう語っている。
「チャールズとハリーはどちらも同じ魂を持った兄弟で、2人で繋がって4本の脚で歩いているようなものだ」
家族をもっとも重要視していて、愛の力を信じている
ケイン選手は幼少期からの恋人、ケイティ・グッドランドさんと長期的な関係を続けている。
2人は同じ学校に通っていたこともあり、付き合いの長さからお互いのことは何でも知っているようだ。
2017年1月に第一子となる娘、アイヴィーちゃんが生まれてまさに幸せ絶頂といったところ。
ケイン選手は家族が最も重要だと考えており、形成される愛の強さで自身も強くなれると信じている。
トッテナム最大のライバルクラブ・アーセナルのユースに在籍
ユース時代(当時8歳)にケイン選手は、同じロンドンをホームとし、トッテナム最大のライバルクラブであるアーセナルの下部組織に在籍していた。
しかし、わずか1シーズンで放出されてしまい、ワトフォードのユースを経てトッテナムのユースへ移り、2011年8月にトップデビュー。
その後は2部のクラブなどにレンタル移籍を繰り返したが、2014-15シーズンにリーグ戦34試合21ゴールをマークし本格ブレイク。
翌年、翌々年には2年連続でプレミアリーグ得点王に輝き、瞬く間にスター選手の仲間入りを果たした。
2017-18シーズンには自己最多となるリーグ戦30ゴールを達成するも、この年覚醒したリヴァプールFWモハメド・サラー選手に及ばず3年連続得点王とはならなかった。
しかし、2017年の年間公式戦ゴール数では56ゴールをマークし、メッシ選手やC.ロナウド選手らを抑えて欧州5大リーグ1位に輝いた。
アイルランド代表入りの可能性もあった?
両親がアイルランド出身だったため、アイルランド代表を選ぶ権利もあったケイン選手。
2014年8月には、当時のアイルランド代表監督がケインに対して関心を持っていたが、イングランドのトップチームでデビューしたいことを理由にアイルランド代表入りを断った。
4年後カタールの地でイングランド代表を栄冠へ導けるか
10歳の時にはイングランドの英雄・ベッカムさんのアカデミーに参加した過去も持っている。
英雄でも成し遂げられなかったW杯優勝を果たすためには、キャプテンでありエースストライカーであるケイン選手の活躍が必要不可欠。
今回ロシアW杯では成し遂げられなかったが、若いチームにとって4位という結果は自信となり、また大きな悔しさを感じたことだろう。
ケイン選手自身も4年後は28歳とまさにキャリアの絶頂期。
脂の乗ったエースストライカーとして、ベッカム氏、ランパード氏、ジェラード氏といった英雄でも成し遂げられなかった優勝へ導けるか。
参考:https://lifebogger.com/harry-kane-childhood-story-plus-untold-biography-facts/、https://www.transfermarkt.com/harry-kane/leistungsdatendetails/spieler/132098
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