第54回高松宮記念(24日/GI、中京芝1200m)には、昨年のスプリンターズSを制したママコチャ、昨年2着のナムラクレア、シルクロードS勝ち馬のルガル、阪神C、阪急杯を連勝中のウインマーベル、オーシャンS勝ち馬のトウシンマカオらが出走予定。
ここでは「高松宮記念2024」の出走予定馬、過去10年データ、過去傾向、枠順、追い切り、血統、穴馬など、予想に役立つ「馬券攻略ガイド」を随時更新する。
■「高松宮記念2024」出走予定・予想オッズ
※五十音順
→→→右へスクロール→→→
枠番 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 予想オッズ | 予想人気 | 厩舎 | 1 | 1 | ビッグシーザー | 牡4 | 58.0 | 吉田隼人 | 16.1 | 7 | 栗東・西園正都 | 1 | 2 | マッドクール | 牡5 | 58.0 | 坂井瑠星 | 13.3 | 6 | 栗東・池添学 | 2 | 3 | ナムラクレア | 牝5 | 56.0 | 浜中俊 | 4.2 | 2 | 栗東・長谷川浩大 | 2 | 4 | モズメイメイ | 牝4 | 56.0 | 藤岡佑介 | 188.5 | 18 | 栗東・音無秀孝 | 3 | 5 | トウシンマカオ | 牡5 | 58.0 | C.ルメール | 5.4 | 3 | 美浦・高柳瑞樹 | 3 | 6 | ルガル | 牡4 | 58.0 | 西村淳也 | 8.2 | 4 | 栗東・杉山晴紀 | 4 | 7 | テイエムスパーダ | 牝5 | 56.0 | 富田暁 | 147.7 | 17 | 栗東・木原一良 | 4 | 8 | ソーダズリング | 牝4 | 56.0 | 武豊 | 29.9 | 11 | 栗東・音無秀孝 | 5 | 9 | シャンパンカラー | 牡4 | 58.0 | 吉田豊 | 41.7 | 13 | 美浦・田中剛 | 5 | 10 | ビクターザウィナー | セ6 | 58.0 | K.リョン | 82.2 | 15 | 香港・C.シャム | 6 | 11 | メイケイエール | 牝6 | 56.0 | 池添謙一 | 28.9 | 10 | 栗東・武英智 | 6 | 12 | ロータスランド | 牝7 | 56.0 | 岩田康誠 | 32.0 | 12 | 栗東・辻野泰之 | 7 | 13 | ウインカーネリアン | 牡7 | 58.0 | 三浦皇成 | 23.6 | 9 | 美浦・鹿戸雄一 | 7 | 14 | ママコチャ | 牝5 | 56.0 | 川田将雅 | 3.9 | 1 | 栗東・池江泰寿 | 7 | 15 | ディヴィーナ | 牝6 | 56.0 | M.デムーロ | 21.3 | 8 | 栗東・友道康夫 | 8 | 16 | ウインマーベル | 牡5 | 58.0 | 松山弘平 | 10.7 | 5 | 美浦・深山雅史 | 8 | 17 | マテンロウオリオン | 牡5 | 58.0 | 横山典弘 | 73.7 | 14 | 栗東・昆貢 | 8 | 18 | シュバルツカイザー | セ6 | 58.0 | 大野拓弥 | 103.7 | 16 | 美浦・大竹正博 |
→→→右へスクロール→→→
※想定騎手・想定オッズは、SPREAD編集部が戦績等により掲載しています。
※出馬表・結果・成績・オッズなどのデータは、必ず主催者発表のものと照合し確認してください。
◆【高松宮記念2024予想/枠順傾向】「勝率5割」のナムラクレアはリベンジ叶うか 馬券内率50%、複回収値445の好枠に“不気味”な穴馬
◆【高松宮記念2024予想/調教後馬体重】ナムラクレアに“勝率1.5%”昨年同様なら黄信号 「勝ち負けは480キロ以上」
◆【高松宮記念2024予想/大口投票パトロール】「ルガルの複勝に120万円か」
■「高松宮記念2024」追い切り
追い切り評価「ルガル」
【最終追い切り】1週前追いに続き、レース当週も西村淳騎手が騎乗して坂路単走。序盤から集中しきったシャープな走りで登坂し、ラストは斜め前方にいた他馬を仮の目標として、気持ちを乗せてさらに加速し切れに切れた。精神面、体調面ともに言うことなし。
◆詳細記事はコチラ⇒【高松宮記念2024予想/追い切り診断】ルガル「研ぎ澄まされた前走よりさらに数段上」……その評価は?
追い切り評価「トウシンマカオ」
【最終追い切り】レース当週はウッド単走。中2週を考慮し、リラックスして走らせることを主眼に置いたような内容となった。直線に入って口向きの悪さを見せたが、許容範囲。促されたラストでは四肢を大きく伸ばして豪快に加速できていた。
◆詳細記事はコチラ⇒【高松宮記念2024予想/追い切り診断】トウシンマカオ「GI獲りへ機が熟したか、絶好の状態を維持」……その評価は?
追い切り評価「ソーダズリング」
【最終追い切り】レース当週は不動の主戦・武豊騎手を背に坂路単走。いかにも走りへのモチベーションが高そうな雰囲気で、序盤から速いラップを刻んでいく。ブレの少ないフォームを保って登坂し、ラストはまったく無理をさせずとも、グンと体を沈めて切れた。
◆詳細記事はコチラ⇒【高松宮記念2024予想/追い切り診断】ソーダズリング「さっそく結果を残しても不思議ないデキ」……その評価は?
追い切り評価「ナムラクレア」
【最終追い切り】レース当週は長谷川師が騎乗しCWで単走。道中からやや気乗りしないような雰囲気があり、直線では指揮官がステッキ2発を入れてようやく加速するといった内容だった。
◆詳細記事はコチラ⇒【高松宮記念2024予想/追い切り診断】ナムラクレア「本番までにガラッと変わる要素少ない」……その評価は?
■「高松宮記念2024」過去10年データ
前走ローテ
◆詳細記事はコチラ⇒【高松宮記念2024予想/前走ローテ】ママコチャはGI馬2頭も敗れた“勝ち星ゼロ”に該当 穴候補は過去「278万馬券演出」の刺客
過去10年、最多5勝は【5.2.1.25】の前走・シルクロードS組で、勝率15.2%、複勝率24.2%と中心的存在。単回収率250、複回収値141と優秀だ。昨年は12番人気ファストフォースが1着、2番人気ナムラクレアのワンツー決着。最も関連性が強い。今年出走予定のルガルは軽視禁物だろう。
血統傾向
◆詳細記事はコチラ⇒【高松宮記念2024予想/血統予想】「2.1.2.3」を生む“意外な”母父 「想定8人気以下」が軸候補に
過去5年、中京芝1200mの最多22勝は【22.11.8.106】のロードカナロア。次位にトリプルスコアをつける圧倒的な成績だ。これに続くのは【6.7.5.54】のディープインパクト、【6.5.4.48】のキンシャサノキセキ、【6.2.6.23】のビッグアーサーが同じ勝ち星で並んでおり、さらには【5.13.5.64】のダイワメジャーと続く。
人気・配当傾向
◆詳細記事はコチラ⇒【高松宮記念2024予想/高配当メソッド】3連単449万円の夢馬券も 「馬場不問で波乱」“ざらにある”2桁人気の激走に警戒
昨年、12番人気のファストフォースが勝利して3連単66万馬券、2022年8番人気のナランフレグが勝利して3連単278万馬券と高配当が続いているが、過去10年でもっとも荒れたのが5年前、3番人気のミスターメロディが勝利した2019年。2着に12番人気セイウンコウセイ、3着に17番人気ショウナンアンセムと入り、3連単449万7470円の特大ホームラン。単勝オッズ100倍以上の馬2頭が2、3着に入ったため、前述の2年を大きく上回る配当となった。
枠順データ・傾向
◆詳細記事はコチラ⇒【高松宮記念2024予想/枠順】「勝率5割」のナムラクレアはリベンジ叶うか 馬券内率50%、複回収値445の好枠に“不気味”な穴
過去10年、最多3勝を挙げているのが2枠【3.2.1.14】勝率15.0%でトップ、複勝率30.0%でトップタイ。複回収値も170と優秀。12番人気セイウンコウセイの2着以外、好走馬はすべて4番人気以内で【3.1.1.1】勝率50.0%、複勝率83.3%を記録する。
■「高松宮記念2024」軸馬/穴馬予想コラム
危険な人気馬「トウシンマカオ」
◆詳細記事はコチラ⇒【高松宮記念2024予想/危険な人気馬】前走重賞Vも“消し” 「0.0.0.9」のステップ、「0.0.0.3」の中京で凡走パターン濃厚
これまで1200mの重賞を3勝し、スプリント戦線では主役級のトウシンマカオだが、実はその勝ちパターンは、“ある法則時”に限られている。それは「右回りの外枠に入った時」だけ。2022年オパールS(16頭立て16番)、同年京阪杯(16頭立て14番)、23年京阪杯(18頭立て17番)、前走オーシャンS(16頭立て15番)と、1200mの全4勝はすべて外めの馬番だった。
データ攻略
◆詳細記事はコチラ⇒【高松宮記念2024予想/データ攻略】人気一角に「2.3.1.2」条件合致 「向こう2年はこの馬で大丈夫」の驚愕パフォに評価急上昇
“0%データ”に該当してしまったのがトウシンマカオだ。目下スプリント重賞連勝中と、充実期を迎える5歳馬。昨年のリベンジに向けて鞍上にC.ルメールを配して万全を期して臨む一戦だが、今回はローテーションに関する不安要素が浮上してしまう。
◆詳細記事はコチラ⇒【高松宮記念2024予想/データ攻略】牝馬2頭は「かたや鉄板級、かたや即消し級」 短縮ローテ馬の“エグい明暗”
昨年夏からスプリント路線に戦いの場を移し、芝1200mにおけるキャリア2戦目でスプリンターズSを制したママコチャ。姉にGI3勝馬ソダシがいる良血馬がフィールドを変えたことで頂点まで上り詰めた。とはいえ前走阪神カップは5着、気性面に問題を抱える一族の悪い部分が露呈されたとしたら……
穴ライズ「単勝オッズ“20倍台”で妙味たっぷり」
今回は自身初となるスプリント戦。そもそも千四すら未経験だが、道悪開催が続く近年は芝1400m以上の実績があった馬の好走が多く、なかには芝1200mが「初」という馬も多数。昨秋、ママコチャが距離短縮で一気に頂点に立ったように、層の厚いマイル路線から、王者不在の現在のスプリント路線への殴り込みなら、なんら通用してもおかしくない。
◆詳細記事はコチラ⇒【高松宮記念2024予想/穴ライズ】「王者不在のスプリント路線、激走の歴史は繰り返す」 単勝オッズ“20倍台”で妙味たっぷり
穴ライズ「想定“10人気”以下の爆穴」
昨年秋以降の3戦は、勝ち馬から0秒3以内とそれほど負けておらず、流れひとつで逆転できる着差。さらに3戦中2戦で上がり3F最速をマークしているように、持ち前の切れ味もいまだ衰え知らずだ。まだまだ一線級を相手に互角以上の走りはできるはず。
◆詳細記事はコチラ⇒【高松宮記念2024予想/穴ライズ】「終わったとの判断は早計、13人気3着トゥラヴェスーラの再現も」 想定“10人気”以下の爆穴
穴ライズ「想定“6人気”前後の伏兵」
スプリンターズS時はオーバーワークにも見えた中間の追い切りだが、今回は坂路を余力残しで駆け上がり、加速ラップを刻んでフィニッシュ。久々だが、デキの良さは評価できる。3勝を挙げている得意の中京に替わり、さらにパワー型のため雨も歓迎。巻き返しのスタンバイOKだ。
◆詳細記事はコチラ⇒【高松宮記念2024予想/穴ライズ】「ママコチャとの比較で過小評価、今回は馬の状態が違う」 想定“6人気”前後の伏兵
■「高松宮記念2024」全頭診断
◆詳細記事はコチラ⇒【高松宮記念2024予想/全頭診断】「3.1.0.0」該当2頭が馬券軸候補 ルメール騎乗トウシンマカオは“消し”も
・ナムラクレア
芝1200mの成績【5.1.2.1】が示すとおりのスプリンター。当該距離以外では脆さを見せるところがあるが、昨年とは異なる今年は1400→1200mの距離短縮ローテでの参戦と、陣営が工夫を施した点は見逃せない。距離短縮時の成績は【3.1.0.0】。あとは枠順次第だが、悲願のGI奪取へ陣営のお膳立ては整った印象だ。
■「高松宮記念2024」レース概要
開催日:
2024年3月24日(日)15時40分
1回中京6日目 11R
第54回 高松宮記念(GI)
施行条件:
芝左1200m
4歳上オープン/国際/指定/定量
賞金:
1着 1億7000万円
2着 6800万円
3着 4300万円
4着 2600万円
5着 1700万円
■「高松宮記念2024」中京芝1200mコース解説
◆詳細記事はコチラ⇒【高松宮記念2024予想/馬場情報】中京芝は「重」 道悪開催は“外枠+差し”の一発に警戒
バックストレッチからスタートして3コーナーまでの距離は300メートルほどで、ゴール前の直線(412.5メートル)の方が長い。JRAの中で、最後の直線が一番長い芝1200メートルのコース。バックストレッチ半ばから直線入口まで下り勾配が続くので息が入りにくく、直線に向くと高低差2メートルの上り坂が待つタフなコース設定。スピードだけで押し切るのは難しく、少し長めの距離をこなす力も求められる場合が多い。
■「高松宮記念2024」過去プレーバック
2023年 ファストフォース
着順 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム・着差 | 上がり | 人気 | 1着 | 7 | 13 | ファストフォース | 牡7 | 58.0 | 団野大成 | 1:11.5 | 35.5 | 12 | 2着 | 7 | 15 | ナムラクレア | 牝4 | 56.0 | 浜中俊 | 1 | 35.4 | 2 | 3着 | 1 | 1 | トゥラヴェスーラ | 牡8 | 58.0 | 丹内祐次 | 1/2 | 35.3 | 13 |
→→→右へスクロール→→→
不良馬場で行われたが、勝ったのは12番人気ファストフォース。泥を蹴り上げて進む隊列の外、先団を見る位置に構えて直線へ。いち早く先頭に踊り出たアグリを、内から追撃し、外からはナムラクレアが追い上げる。目立つ伸び脚を見せて、最内を突いたトゥラヴェスーラの追い込みも振り切って堂々の先頭ゴールを果たした。
2022年 ナランフレグ
着順 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム・着差 | 上がり | 人気 | 1着 | 1 | 2 | ナランフレグ | 牡6 | 57.0 | 丸田恭介 | 1:08.3 | 33.9 | 8 | 2着 | 5 | 9 | ロータスランド | 牝5 | 55.0 | 岩田望来 | クビ | 34.3 | 5 | 3着 | 5 | 10 | キルロード | セ7 | 57.0 | 菊沢一樹 | ハナ | 34.7 | 17 |
→→→右へスクロール→→→
勝ったのは後方馬群のインに構えた8番人気ナランフレグ。直線もインをついて前が壁になりそうな瞬間もあったものの、最後はグイッと抜け出すことに成功。2着ロータスランド、3着キルロードと着差がクビ、ハナという大接戦を制して、重賞初制覇をGⅠの大舞台で果たしたのである。デビュー16年目の丸田騎手、そして開業30年目の宗像義忠調教師にとっても初のGⅠタイトルだった。
2021年 ダノンスマッシュ
着順 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム・着差 | 上がり | 人気 | 1着 | 7 | 14 | ダノンスマッシュ | 牡6 | 57.0 | 川田将雅 | 1:09.2 | 34.3 | 2 | 2着 | 8 | 16 | レシステンシア | 牝4 | 55.0 | 浜中俊 | クビ | 34.5 | 1 | 3着 | 5 | 9 | インディチャンプ | 牡6 | 57.0 | 福永祐一 | クビ | 34.5 | 3 |
→→→右へスクロール→→→
重馬場での開催となっが、タフなレースを制したのは2番人気ダノンスマッシュだ。道中は10番手前後をスムーズ追走し、直線へ。外のレシステンシア、内のインディチャンプと長い追い比べを制して先頭ゴールを果たした。一昨年は4着、昨年は10着に敗れていた馬が、三度目の正直を成し遂げたのである。また父ロードカナロアに続く親子制覇も達成した。
監修:山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長