1日(日本時間2日)にトレード期限を迎えたばかりだが、米メディアの視線はすでにオフのフリーエージェント(FA)市場に向いているようだ。7日(日本時間8日)には『ESPN』と『CBS SPORTS』が、今オフのFA市場ランキング「トップ10」を発表。気が付けばレギュラーシーンも残り2カ月ほどとなり、FA市場の幕開けも実はそう遠くない。ここでも主役はやはり大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)ということになりそうだ。
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■マーケティング面も考慮
『ESPN』『CBS SPORTS』とも1位は大谷。『ESPN』は大谷のFAについて「北米スポーツ界でもっとも重要なフリーエージェント」と指摘し、「守備についていないにもかかわらず、(指標の1つ)WARで野手トップに立ち、大きくリードしている」と評価。「打者としても投手としても最高の選手は、マーケティング面でも前例がないほどの魅力を持っている。彼に対する期待値は総額6億ドル(約840億円)を超える」と予想した。
一方、『CBS SPORTS』は「最近、様々な球団関係者がCBS SPORTSの取材に対して、大谷の今度の契約は総額5億ドル(約712億円)の大台に乗ると予想していた。ただ、(獲得競争が激化し)入札合戦が繰り広げられれば、その数字さえも控えめなものになるかもしれない」と記し、5億ドルを下限にどこまで上がるかが焦点になるという認識を示した。
■上位3選手は同じ顔触れ
両メディアとも2位にトロント・ブルージェイズの三塁手マット・チャップマン、3位にサンディエゴ・パドレスの左腕ブレイク・スネルを挙げ、期せずしてトップ3は同じ顔触れ。違いが出たのは4位からで、『CBS SPORTS』がデトロイト・タイガースの左腕エドゥアルド・ロドリゲスを指名したのに対し、『ESPN』はオリックスの山本由伸を選んだ。その理由について「25歳という年齢を考えれば魅力的」とした上で、「マウンド上のすべての能力が平均以上で、特にスプリッターと投球能力が最高の資質」と分析。契約についても、千賀滉大(ニューヨーク・メッツ)が昨年結んだ5年総額7500万ドル(約105億円)を上回り、ポスティング料を含めると1億ドル(約143億円)を超えると踏んだ。
■今永、松井にもチャンス
『ESPN』はトップ10を外れた選手も紹介しており、その中にはミネソタ・ツインズの前田健太、DeNAの今永昇太、楽天の松井裕樹の名前があり、年俸1千万ドル(約14億円)以上で契約できるチャンスがあるとした。
『ESPN』の選んだ5~10位は、5位アーロン・ノラ(フィラデルフィア・フィリーズ)、6位ジョシュ・ヘイダー(パドレス)、7位ロドリゲス(タイガース)、8位フリオ・ウリアス(ロサンゼルス・ドジャース)、9位コディ・ベリンジャー(シカゴ・カブス)、10位ルーカス・ジオリト(エンゼルス)という顔ぶれ。同様に『CBS SPORTS』の5~10位は、5位ベリンジャー、6位ウリアス、7位ジオリト、8位ノラと続き、9位にソニー・グレイ(ツインズ)、10位にジャイマー・キャンデラリオ(カブス)を入れた。
トップ3に異論はないものの、4位以下になると見解が分かれてくるようだ。
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文●SPREAD編集部