【競馬】アルゼンチン共和国杯 ユーキャンスマイルの「馬券内率100%データ」とは?

今週は東京競馬場でハンデ重賞・アルゼンチン共和国杯(芝2500m)が行われる。

過去10年の勝ち馬6頭がのちのGI3着内馬という、JRA重賞屈指の出世レース。また、年に2回しか施行されない特殊コースでの戦いは大波乱を生み出すこともしばしば。軽ハンデを活かした伏兵の台頭にも目を配りたいところだ。

データで紐解く今年のアルゼンチン共和国杯。過去10年のデータ分析から浮かび上がったキーワードをご覧いただきたい。

1.オーソリティの鬼門は「勝ち馬ゼロ」の8枠
2.ユーキャンスマイルを後押しする「馬券内率100%」データ
3.データが導く2020アルゼンチン共和国杯の穴馬候補は?

オーソリティの鬼門は「勝ち馬ゼロ」の8枠

春に青葉賞を制し、世代上位グループへと躍り出たオーソリティ。

日本ダービーこそ回避したものの、まだまだ伸び盛り。ひと夏を超え、さらに成長した姿が期待される3歳馬だ。

スワーヴリチャード、レーヴミストラルなど3歳馬の好走も少なくないアルゼンチン共和国杯。しかし、そんなオーソリティに重くのしかかるマイナスデータがこちら。

・過去10年のアルゼンチン共和国杯の8枠成績【0-1-1-23】

スタート後と最後の直線、二度の坂越えがある東京芝2500m。スタミナを容赦なく奪うコース形態ゆえ、道中はいかにロスなく運べるかがポイント。そのためダラダラと外を回らされてしまう可能性が高い8枠が「死に枠」となっているのだ。

なお、同期間で集計した東京芝2500mの目黒記念でも似たような傾向が。8枠の勝利は1頭のみ、その1頭も馬番12番と少頭数が味方した感は否めない。

天皇賞・秋はアーモンドアイとのコンビで歓喜の涙を流したC.ルメール。今週新たに待ち受けるハードルは相当に高いものとなりそうだ。

ユーキャンスマイルを後押しする「馬券内率100%」データ

年明けの阪神大賞典を勝利。天皇賞・春は4着も、GI馬キセキに2度先着したユーキャンスマイル。

申し分ない実績と引き換えに斤量58キロを背負う点は判断に悩ましいところだが……同馬を後押しするデータがこちら。

・前走GIかつ今回1-3番人気に支持されたノーザンファーム生産の関西馬【3-0-1-0】

馬券内率に換算すると100%。日本競馬を席巻する生産者×前走GI出走×上位人気の関西馬のトライアングルに一切の隙はなく、圧倒的な数字を叩き出した。

勝ち馬3頭のなかには、ユーキャンスマイルと同じ友道厩舎のシュヴァルグランの名前を見つけることができる。同年の阪神大賞典勝利、前走GI、斤量58キロと特徴は瓜二つ。格の違いを見せつける可能性は十分だ。

データが導く2020アルゼンチン共和国杯の穴馬候補は?

2年前にはブービー人気馬の激走も見られたアルゼンチン共和国杯。ここでは波乱の使者となりうる穴馬候補2頭をデータ面から取り上げたい。

<穴候補1 ラストドラフト>

近走は馬券圏外続きも、3歳時に京成杯勝利実績あり。同馬で強調できるデータはこちら。

・馬番ひと桁番時の成績【2-1-1-2】
・戸崎圭太のアルゼンチン共和国杯成績【1-2-1-1】

オーソリティの項で外枠不利と記したが、逆に考えればその対角線上にいる内枠有利とも捉えられる。立ち回りの上手さを身上とするラストドラフトは内枠でこそ。絶好枠替わりと鞍上・戸崎圭太のアシストを得るここは侮れない1頭。

<穴候補2 サンレイポケット>

穴馬と呼ぶにはやや人気寄りかもしれないが、この馬もデータ面での上積みが大きい馬だ。

・左回り成績【3-1-2-0】
・距離延長時の成績【2-2-0-0】

距離が短いと思われた前走毎日王冠はサリオス、ダイワキャグニーに次ぐ3着。6月には東京芝2400mのジューンSを勝っているように東京の長丁場は望むところで、人馬ともども悲願の初重賞制覇というシーンは想定すべきだろう。

著者プロフィール
<文:田原基成(たはらもとなり) 競馬評論家>
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。
twitterアカウントはこちら⇒田原基成@競馬ストーリーテラー

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