【カタールW杯】森保ジャパンの命運をかけた26人、“歴代屈指”の選手層とブンデス勢への期待

 

【カタールW杯】森保ジャパンの命運をかけた26人、“歴代屈指”の選手層とブンデス勢への期待
カタールW杯を戦う日本代表のメンバーが発表された(C)Getty Images

FIFAワールドカップカタール2022に出場するサッカー日本代表のメンバー26名が1日に、発表された。

主将を務める吉田麻也(シャルケ)や4大会連続出場となる長友佑都(FC東京)らベテランも選ばれた中、全体としては19人が初のW杯メンバー入り。特に攻撃陣には1人もW杯経験者がいないフレッシュな陣容で、初のベスト8入りを狙う。

日本は今後17日に大会前最後となるカナダとの強化試合を戦い、W杯本大会ではグループリーグ(GL)初戦でドイツ(日本時間23日22時)、第2戦でコスタリカ(27日19時)、第3戦でスペイン(12月2日4時)とそれぞれ対戦。決勝トーナメント進出を懸けて戦う。

◆日本代表に久保建英、堂安律ら選出 大迫勇也、原口元気ら選外 本大会に挑むメンバー26人発表

■海外組が日本史上最多の20名

カタール大会に挑む現在の日本代表は歴代でも屈指の選手層の厚さが特徴だ。その理由のひとつに海外組の多さがある。日本が初めてW杯に出場した1998年のフランス大会のメンバーは全員が国内のJリーグでプレーする選手で構成されていた。それが4年後の日韓大会では4人が海外組となり、2006年のドイツ大会では6人に増えた。

その後、海外組が4人だった2010年の南アフリカ大会でベスト16に進出。これ以降、日本自慢のMF陣以外のポジションの選手にも、欧州クラブからのオファーが届くようになった。2014年のブラジル大会では12人、直近2018年のロシア大会では15人となり、今大会は歴代最多の20人。長友や酒井宏樹など長年欧州でプレーした元海外組もいる。今大会のメンバーで海外クラブに所属経験がないのは、僅か3人だけだ。

チームとしては選手層が厚くなったことで特徴が見えにくく、地味な印象もあるが、戦術的にオールマイティーになったことは間違いない。前線からボールを奪いに行くだけでなく、守備では引いてブロックを組むこともできる。攻撃ではパスを繋ぐだけでなく、ボールを奪ってからの効果的な反転速攻を繰り出すなど、状況に応じた戦い方ができる多様性があるチームである。

9月の欧州遠征では当時世界ランク14位のアメリカ(日本は24位)を相手に、前半だけで相手陣内で54回のボール奪取に成功(米メディア『ESPN』調べ)。同国史上ワーストのボールロストを記録させるほど、日本の攻守の切り替えの速さが際立っていた。

1トップに入ることが予想される3選手の代表戦得点数が少ない(浅野拓磨7、前田大然1、上田綺世0)ことだけは気掛かりだ。しかし、現代サッカーではFWが必ずしもチームの点取り屋である必要はなく、前線へのプレッシングやポストプレーで周りを助けるプレーも期待されての選出だと言える。

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