■全盛期の香川真司に並ぶ勢いの鎌田
これまで日本は出場した6大会で3度のGL突破に成功している。そのすべてで初戦に勝つ、あるいは引き分けによって勝点を得ている。逆にGL敗退に終わった3大会はすべて初戦で敗れているため、初戦の結果がGL突破の大きな鍵を握る。
今大会初戦の相手となるのは、W杯優勝4度を誇る強豪ドイツ。勝点を奪うのは過酷なミッションだが、可能性がないわけではない。
ドイツ大手紙『キッカー』ではブンデスリーガにおけるパフォーマンス採点(1~6で採点し、1が最高、6が最低)を行なっているが、今季ここまでの平均「2.44」でリーグトップタイに立つのは、フランクフルトのMF鎌田大地。鎌田は出場11試合でリーグ4位の7得点。4アシスト(1PK奪取含む)と合計した「スコアポイント」11点もリーグ4位に位置している。
比較すると、2011-2012シーズンにブンデス31試合に出場して13ゴール12アシストを挙げ、ドルトムントにブンデスリーガとDFBポカールの2冠をもたらした当時の香川真司のそれは「2.88」だった。シーズン途中ではあるものの、現在の鎌田は当時の香川をも大きく上回っている。
■ドイツ戦に照準を合わせた戦いか
他にも2年連続で1対1の競り合いによる勝利数トップとなった「デュエル王」遠藤航や、『キッカー紙』の採点ではDF部門で3位の板倉滉、同MF部門9位の堂安律など、多くの日本人選手が高い評価を受けている。
ドイツ代表メンバーの発表は10日に予定されているが、予備登録が明らかになった44人中36人がブンデスリーガでプレーしており、本大会のメンバー入りが濃厚な海外組は4人前後。つまり、鎌田らは彼らと毎週のように対戦しており、その中で結果を出している。
本大会2戦目以降は初戦の結果次第で相手も戦い方を大きく変化させて来ることが予想される。事前に準備できるのは「ドイツ対策」のみ。その中で、まずは初戦のドイツに照準を合わせた戦い方が求められてくるだろう。
実際、9月の欧州遠征からは従来の[4-3-3]から、鎌田をトップ下に置いた[4-2-3-1]へとメインシステムを変更。アメリカ戦では彼が持ち味のパスセンスを最大限発揮し、決勝点も自ら決めた。そのアメリカのプレッシング戦術はドイツにも似ているため、方向性や対策も見出せている。
日本がW杯優勝経験のあるドイツやスペインが同居するGLを突破するのは至難の業だろう。しかし、そのために選出されたメンバーがそろった形だ。森保監督率いるこの26人が本大会に向けてどのような準備を進めていくか、7度目のW杯へ向けた戦いが始まる。
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文●新垣博之(しんがき・ひろゆき)















