ニューヨーク・メッツの千賀滉大が8日(日本時間9日)、敵地でのミネソタ・ツインズ戦に先発。
6回を投げ4安打2失点5奪三振。勝ち星こそつかなかったものの、6試合連続クオリティスタートの好投を見せた。これで防御率3.07、現在ナ・リーグで3位につけている。
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■メッツ“最強ローテ”解体後のエースに
この日、MLBのデータ解析システム『Statcast(スタットキャスト)』を担当するデビッド・アドラー氏が、公式サイトに「千賀がサイヤング賞候補に挙がるべき理由」と題した記事を掲載。『Baseball Savant』の詳細な公式データを根拠に、今季メジャーデビューした千賀の貢献度を高く評価した。
その中で、アドラー氏は千賀の「RunValue(ランバリュー)」について着目。RunValueとは、カウント・走者状況などを元に、得点期待値がどれだけ変動したかを示すもの。投手の場合、プラス数値なら、それだけ“失点を抑止した”と捉えていい指標だ。
今季、ここまで千賀のRunValueはトータルで「+23」をマーク。これは先発、リリーフ含むメジャーの投手全体で5位タイに位置する。ナ・リーグのサイヤング賞候補の中で、RunValueが千賀を上回るのはブレイク・スネル(サンディエゴ・パドレス)の「+32」のみ。シーズン当初チームメートだったジャスティン・バーランダーが「+16」、マックス・シャーザーは「+9」、千賀は二人の合計とほぼ同等に値するという。
千賀のRunValueを球種別に見ると、決め球のフォークボールが「+10」。被本塁打が0の球種としては、メジャー全体トップの98奪三振を記録。さらには、カットボールがフォークボールを上回る「+16」。最も効果的な球種のひとつとして紹介されている。
アドラー氏は「メッツにはもうジェイコブ・デグロムもシャーザーもバーランダーもいないが、価値あるエースがいる」と、“最強ローテ”解体後もチームで奮闘するルーキーに称賛を惜しまなかった。
シーズン残り1カ月足らず、千賀は投手の誰もが憧れる“最高の栄誉”を引き寄せることができるか。
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文●SPREAD編集部