カブスのピート・クロウ=アームストロング外野手は5日(日本時間6日)、敵地でのナショナルズ戦に「4番中堅」で先発出場。初回の第1打席に今季16号2ランを放った。
愛称「PCA」で知られる23歳は今季、開幕から攻守でカブスの快進撃に貢献。現在リーグ4位の本塁打数を記録するなど、打撃面での成長が著しい。昨季との違いはどこにあるのか……ここでは、MLB公式のデータサイト『Baseball Savant』より、PCAの打撃を掘り下げてみたい。
◆【動画アリ】GG賞遊撃手、ウィットJr.の“超人キャッチ”が凄すぎる「スーパーマンのようだ」 公式絶賛の横っ飛び「鳥でもない、飛行機でもない」
■フライボールが急増
今季16号アーチ
カブスの若手「PCA」は、2020年のドラフト1巡目全体19位でメッツに入団。23年にカブスでメジャー初昇格を果たすと、昨季は屈指の俊足を武器に中堅手のレギュラーに定着。123試合で打率.237、10本塁打、47打点、27盗塁。オールスター以降に7本塁打を記録して適応を見せた。
そして今季は、開幕から62試合で16本塁打と躍進。チーム3位の53打点で、同僚の鈴木誠也外野手とタイトル争いも繰り広げている。
『Baseball Savant』の指標で際立つのが、ゴロ率と対をなすエアボール率(フライ/ライナー/ポップフライの合計)で、昨季の57.5%から72.3%へと大幅に増加。メジャー平均を16.7%も上回っており、マリナーズのカル・ローリー捕手に次ぐ全打者2位を記録。引っ張り時のエアボール率に限ると、直近3年間で「0.0%→19.3%→29.4%」と急成長を遂げた。
■スイング角度にも改良の証
また、先日公開された新指標「アタックアングル(Attack Angle)」の平均では、ドジャースの大谷翔平投手と同じ角度「15°」を計測。これは、バットのスイートスポットにボールが当たる瞬間、スイングが地面に対してどれくらい上向きに(もしくは下向きに)動いていたかを示すものだ。5°から20°のアタックアングルが理想的とされ、とりわけ本塁打が多い打者は平均10°以上になるという。
PCAは直近3年間で平均11°から15°まで上昇し、角度のある打球が増加。スイングにも改良を加えたと見られる。平均打球速度89.8マイル(約144.5キロ)は、メジャー全体でもちょうど中間地点と平凡クラス。強烈な打球を連発するタイプではなく、アプローチの改善でアーチ量産へと繋がったようだ。
◆「大谷翔平がマウンドに立てば議論は終わる」カブスPCAがMVP争いをリードも……最後は“二刀流”が制すと米メディア予想
◆驚異の“年間41発・153打点ペース” 絶好調・鈴木誠也、大谷翔平をも凌ぐ「44.4%」の指標の正体は?
◆“MVP筆頭候補”のカブス新星にかかる球宴初選出への期待 公式は復活のダークホースに言及「忘れてはならない」




















