大坂なおみ選手(20=日清食品)が男女を通じて日本初となる4大大会シングルス優勝の快挙を成し遂げた。ネット上では「ラスボス」とも称されるセリーナ・ウィリアムズ選手を破り、全米オープン初制覇。大会後の世界ランキングは世界ランキング19位から7位に浮上。優勝賞金380万ドル(約4億1800万円)を獲得した。
荒れた試合展開に
試合は、客席からのコーチからの指導の疑いで警告を受けたセリーナ選手が、主審を「泥棒」と罵り、ゲームペナルティが課せられポイントやゲームを失う荒れた展開に。
(Photo by Chaz Niell/Icon Sportswire via Getty Images)
(Photo by Chaz Niell/Icon Sportswire via Getty Images)
「ズルはしないわ、それよりは負けた方がマシ」と抗議したり、ラケットをコートに叩きつけて壊すシーンもあった。地元のセリーナ選手に声援を送っていたファンから大きなブーイングが起こっていたが、大坂選手は気持ちをぶらさず、6-2、6-4のストレートで勝利した。
The Pride of 🇯🇵!@Naomi_Osaka_ defeats Serena Williams 6-2, 6-4 to become the first Japanese player to win a Grand Slam singles title!#USOpen pic.twitter.com/sNilrZOaNU
— US Open Tennis (@usopen) 2018年9月8日
よっしゃー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
なおみちゃん優勝🏅🎉👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏
😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭あのいやーな雰囲気によく耐えた!
— みんしる (@minsil323) September 8, 2018
(Photo by Mohammed Elshamy/Anadolu Agency/Getty Images)
表彰式の場で謝罪
表彰式、涙を流す大坂選手。トロフィーを受け取ったあとも、どうしたらいいのかわからずに戸惑う場面も。優勝インタビューでも、異例の言葉を口にした。
「みんな彼女(セリーナ選手)を応援していたのを知っています。こんな終わり方ですみません。ただ、試合を見てくれてありがとうございます。本当にありがとう」
セリーナ選手は大坂選手に優しく言葉をかけ、観客席には「彼女はいいプレーをしました。彼女にとって最初のグランドスラムの優勝です。もうブーイングはやめましょう」と呼び掛けた。
(Photo by Mohammed Elshamy/Anadolu Agency/Getty Images)
「なおみちゃん可哀想」の声も
この大坂選手のインタビューに、「この謙虚さに再び感動(涙目)大坂なおみ これぞにっぽんの誉」「なおみちゃん可哀想」といった声が集まった。米国メディア「ニューヨークポスト」も、「全米オープンが大坂なおみ選手にしたことは恥ずべきことだ」と報道している。
観客の皆さんがセリーナを応援してるのを知ってました。勝ってしまってごめんなさい、みたいな事を表彰式で言うなおみちゃん😂試合が終了した時も、困ったような表情を見せ、全く喜びを爆発させるような態度を見せなかった彼女に、ああこの子は「日本人」なんだなぁ、と泣けてきてしまいました。
— 🍏笹🌈りんご🍎 (@sasaringo1997) September 8, 2018
満員の観客の中コートに20歳の女の子が1人で立って、子供の頃から憧れてた選手と戦って、憧れの選手が審判に死ぬほどキレて何度も中断する中、ひたすら試合に集中して、勝って、セレモニーで「みんなセレナを応援してたのにごめんなさい」って謝るなおみちゃん見て心がベコベコに凹んでしまった。
— 〓なつう〓 (@nnnnuts_) September 8, 2018
セリーナにゲームペナルティがあったりして、ブーイングで始まった表彰式のインタビューの冒頭で「(セリーナにこういう裁定が下って)みんなの望んだ結果でもないだろうけど…」と気丈に話した大坂なおみちゃんにおじさんの涙腺は崩壊したぞ。えらいなぁ。本当にえらい。
— うめしそ (@umesisoae) September 8, 2018
日本のファンに向けては、「みなさんありがとうございました。最近日本で起こったこと、私の耳にも入っています。台風のことも地震のことも。くれぐれもお大事にしてください」と心配の声を寄せた。
試合後にハグする両選手 (Photo by Mohammed Elshamy/Anadolu Agency/Getty Images)